2010 Fiscal Year Annual Research Report
固体高分子形燃料電池における新形式ガス拡散層の提案と酸素拡散特性の測定
Project/Area Number |
20360096
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
宇高 義郎 横浜国立大学, 工学研究院, 教授 (50114856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 裕昭 横浜国立大学, 工学研究院, 教授 (10251753)
荒木 拓人 横浜国立大学, 工学研究院, 准教授 (90378258)
大徳 忠史 横浜国立大学, 工学研究院, 特別研究教員 (40452049)
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Keywords | 燃料電池 / ガス拡散層 / 熱物質伝達 / 表面張力 / ぬれ性 |
Research Abstract |
固体高分子形燃料電池における微細多孔質体からなるカソード側のガス拡散層(GDL)内の物質輸送現象の特性向上による固体高分子形燃料電池の高性能化を目的として,今年度は以下の3つの項目について研究を実施した.すなわち,(1)これまで酸素拡散係数測定システムによる含水状態における微細多孔体の酸素拡散係数の高精度測定にて,電解液変化による安定性,酸素拡散流束およびホルダ側濃度など,全般的な測定確度に係わる詳細要因の影響を検討したが,十分な程度に達していなかった.本年度はガルバニ電池を校正する反応膜等の構造および膜に作用する電解液の液頭の影響などについて検討・改良をおこない,さらに酸素拡散係数測定システムの高精度化を実現した.(2)微細多孔質体内部の液水移動特性および液水分布の解明のため,多孔質体の模擬モデルを作成し,多孔質体内の液水移動を自由液面追跡法であるVOF法を用いて多孔質体内の液水移動シミュレーションを実施した.(3)昨年度実施のPTFE撥水性多孔体と炭素製などの親水性多孔体を交互に配置させるぬれ性分布構造を利用するハイブリッド構造の酸素拡散機能を,上記の高精度化した酸素拡散係数測定装置を用いて,ハイブリッド構造多孔体模擬試料を用いた酸素拡散特性の精密な測定を実施した.本年度はさらに,昨年度の測定により液水分布時に良好な酸素拡散特性を持つことが示されたが,本年は実際の利用を考慮するハイブリッド構造ガス拡散層に適用するための検討を進めた.
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] 中性子線による液水可視化および酸素拡散特性の同時計測手法を利用する微細多孔体内の物質移動特性2010
Author(s)
宇高義郎, 田崎豊, 王世学, 岩崎大剛, 脇憲尚, 久保則夫, 篠原和彦, Pierre Boillat, Gabriel Frei, Pierre Oberholzer, Giinther G.Scherer., EberhardH.Lehmann
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Journal Title
日本機械学会論文集(B編)
Volume: 76
Pages: 1964-1972
Peer Reviewed
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