2008 Fiscal Year Annual Research Report
乱流予混合火炎におけるスカラー画像相関計測法の開発と火炎安定性への応用
Project/Area Number |
20360097
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小宮山 正治 Osaka University, 大学院・工学研究科, 准教授 (40178372)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武石 賢一郎 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70379113)
小田 豊 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (50403150)
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Keywords | レーザ誘起蛍光 / レーリ散乱 / 濃度分布 / 温度分布 / 希薄予混合火炎 |
Research Abstract |
環境適合の観点から希薄予混合火炎が工業用燃焼器に利用される場合が増加している.しかし,火炎の伝播性のために逆火による燃焼器の損傷の危険性が生じ,安定した火炎状態を維持するための燃焼法を確立することが重要となる.乱流燃焼場や乱流混合場では流速やスカラー量(温度,化学種濃度)が空間的に不均一かつ時間的に変動し,これらの特性が乱流混合や火炎構造を支配するため,乱流場での流速とスカラー量の瞬時分布計測方法の確立とその適用による現象の解明が肝要となる.1.本研究では微量のアセトン蒸気をトレーサとして燃料流に混入し,高出力のパルスNd:YAGレーザの4倍波を用いたレーザ誘起蛍光法を適用し,旋回流を伴う希薄予混合器内の燃料流と空気流の混合挙動計測を可能とする光学系を構築した.これを用いて,主流方向に平行な断面及び垂直な断面での燃料と空気の瞬時2次元濃度分布測定を行った.測定した瞬時濃度分布から燃焼器ノズル出口からの高さが増加するに従い,垂直な断面での燃料濃度分布のピーク値は減少し,そのピーク値が半径方向外側へ移動すること,濃度変動強さのピーク値が減少し,その位置も半径方向外側へ移動することを明らかにした.2.Nd=YAGレーザの2倍波と可視光用カメラレンズ,イメージ・インテンシファイア付きCCDカメラを用いてレーリ散乱による2次元瞬時火炎温度計測のための光学系を構築した.この温度計測法を希薄乱流予混合火炎に適用し,火炎帯形状および瞬時2次元温度分布の特性を明らかにした.3.アセトン蒸気を燃料濃度のトレーサとして混入し,レーザ誘起蛍光による燃料濃度分布とレーリ散乱による火炎温度分布を同時計測可能とする光学系を提案した.この計測光学系を希薄予混合燃焼場へ適用し,乱流燃焼場における燃料濃度と火炎温度の瞬時同時2次元分布計測を可能とした.
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