2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20360098
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
野村 信福 愛媛大学, 理工学研究科, 教授 (20263957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向笠 忍 愛媛大学, 理工学研究科, 助教 (20284391)
豊田 洋通 愛媛大学, 理工学研究科, 准教授 (00217572)
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Keywords | 液中プラズマ / プラズマ加工 / ナノ材料 / 熱工学 / 気泡 / 水素 |
Research Abstract |
本研究の最終目的は液体中でプラズマを発生させる新しいプラズマ技術を利用した製造技術を確立することである.本研究では,高周波水中プラズマを模擬した数値シミュレーションを実施し,電流・電圧波形を解析的に求めた.ボアソン方程式を解いて空間電場を計算し,電子衝突による電離と解離再結合を考慮した.解析で得られた電流・電圧波形には特徴的なピーク及び電流波形の傾きが小さくなる箇所が見られた.これらの特性は電子の移動による空間電位の変化と電極からの二次電子放出が原因の一つであることが明らかになった.次に,プラズマCVDで均一な膜を生成するために,ダイヤモンド状膜の成膜実験とプラズマの分光実験を実施し,プラズマの特性が成膜に及ぼす影響を調べた.液中プラズマでは気泡の影響などにより,膜質を均一にすることが難しいという問題が露呈したため,本研究では気液界面上で高周波プラズマを発生させることで,気液界面の特性は維持したまま気泡運動による影響を排除した.基板に負のバイアス電圧を印加することにより生成される膜の硬度は増加する.分光測定から得られた電子温度,ガス温度はバイアスを印加した基板付近で増加し,この温度の増加が膜質に大きな影響を及ぼすことが明らかになった.マイクロ波液中プラズマを利用したナノ粒子の合成実験を実施した.プラズマの放電形態を制御することで,Mg(OH)_2,Zn/ZnO,Ag,WO_3のナノ粒子の合成速度が制御できることを明らかにした.最後に,発生ガスの分析を実施し,化学平衡計算結果とガスクロマトグラフによる実験結果においてH_2,CO,CO_2のモル分率によい一致を得た.
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Research Products
(11 results)