2008 Fiscal Year Annual Research Report
沸騰伝熱に及ぼす加熱面性状の一般普遍的表記法の構築
Project/Area Number |
20360104
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
庄司 正弘 Kanagawa University, 工学部, 教授 (00011130)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原村 嘉彦 神奈川大学, 工学部, 教授 (80175546)
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Keywords | 沸騰 / 核沸騰 / 限界熱流束 / 表面性状 / 粗さ / 濡れ性 / カーボンナノチューブ / 塗布面 |
Research Abstract |
沸騰伝熱、特に核沸騰熱伝達及びその限界熱流束に及ぼす加熱面性状の影響について、キャビティの幾何学的形状(表面粗さ、キャビティ形状、そのサイズ)と物理化学的性状(濡れ性)の2つに大別して実験的に調べ、その結果をフラクタル幾何学と接触角で整理し、両者を統一した表現法を構築することを目的とした。研究は3年計画で行うが、初年である本年度はプール実験装置の設計・製作と各種加熱面の準備を行ったが、3次元表面形状測定装置の使用可能が予定より遅れたため、当初計画の実験を完了することはできなかった。加熱面の粗さは主としてサンドペーパーの圧縮転写およびMEMS技術による人工キャビティ面を用意した。また、濡れ性は高温槽における保持温度及び加熱時間の制御で変化させる方式を採用している。これらの準備はでているので、2年次の早い段階で実験が行える見込みである。また、3次元表面形状測定機も設置されたのでフラクタル計算も行える見込みである。初年度の沸騰実験として銅面にカーボンナノチューブを垂直に配向塗布した超撥水面でプール飽和沸騰の実験研究を行ったが、予想通り通常の銅面に比べ伝熱が劣化するものの限界熱流束は向上するとの興味深い結果が得られた。今後はその確認と、当初の計画に従った系統的な沸騰実験を遂行する予定でいる。
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