2009 Fiscal Year Annual Research Report
沸騰伝熱に及ぼす加熱面性状の一般普遍的表記法の構築
Project/Area Number |
20360104
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
庄司 正弘 Kanagawa University, 工学部, 教授 (00011130)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原村 嘉彦 神奈川大学, 工学部, 教授 (80175546)
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Keywords | 沸騰 / 核沸騰 / 限界熱流束 / 表面性状 / 粗さ / 濡れ性 / カーボンナノチューブ / 塗布面 |
Research Abstract |
沸騰伝熱、特に核沸騰熱伝達及びその限界熱流束に及ぼす加熱面性状の影響について、キャビティの幾何学的形状(表面粗さ、キャビティ形状、そのサイズ)と物理化学的性状(濡れ性)の2つに大別して実験的に調べ、その結果をフラクタル幾何学と接触角で整理し、両者を統一した表現法を構築することを目的とした。前年の主年度に引き続きプール沸騰実験を行った。主としてサンドペーパーの圧縮転写(#80、#150、#200鏡面相当)および垂直カーボンナノチューブ配向面を用意した。また、濡れ性はLiaw-Dhirの方法、つまり高温槽における保持温度及び加熱時間の制御で変化させる方式を採用した。また、加熱面の形状をより単純化し系統的に変化できるMEMS技術による人工キャビティ面も設計、製作準備中である。これまでに得られた結果は、サンドペーパ面については熱伝達が向上する(過熱度が粗さと共に減少)、垂直CNT面では伝熱性能が劣化するとの従来の知見通りであったが、CNT面は銅面に比べ限界熱流束は向上すること、粗さ塗布面、濡れ性変化面におけるCHFの値は接触角の増加と共に減少する傾向にあるものの、その変化は複雑な(粗さと濡れ性が相互に作用する)なものであり、現在のところ、さらに詳細な実験検証が必要であることなどが判明した。
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