2008 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者運転特性把握による個別適合運転支援システムの構築
Project/Area Number |
20360111
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
永井 正夫 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (10111634)
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Keywords | 機械人間システム / 交通機械制御 / 自動車 / 高齢者 / 運転行動 / 操作特性 |
Research Abstract |
1.市街地運転データベースの構築:限定した市街地内の実路を一定期間走行することにより、GPSによるディジタルマップ上での行動パターン、およびハンドル・ペダル操作の個人の運転行動パターンを計測する,運転行動記録システムを作成した。これにより、個別適合支援に向けた走行データベースを構築することが可能となり、本年度は一般運転者の走行データベース構築を行った。次年度では、このシステムを高齢者の運転データ取得に適用し、高齢運転者の走行データベース構築へと拡張する。 2.齢者・擬似認知症運転者の運転特性の把握:運転データの再現性や個人差および個人内差の問題を解決するため、一般市街地のデータだけではなく、ドライビングシミュレータ上での運転により、特に後期高齢者や擬似認知症ドライバを被験者として緊急停止場面での運転操作特性を抽出する方法を提案した。これにより、高齢者の運転診断と運転支援設計に役立つ知見を得ることが可能となった。 3.個別適合診断アルゴリズムの開発:運転走行データベースからドライバの運転行動データを分類・整理し、確率的データマイニング手法を用いた個別適合診断アルゴリズムを開発した。また、先行車追従場面におけるブレーキペダル操作から、個人の通常時の減速行動・ペダル操作行動のモデル化を行った。これにより、ドライバ個人の運転のくせや運転意図を予測・把握することが可能となった。 4.個別適合支援システムの設計指針の作成:蓄積した通常のデータと比較して現在の運転行動に異常を検知した場合に適切な警報や操作介入を加え、個人の運転のくせや運転意図に柔軟に対応し,高齢者の事故低減を実現する個別適合運転支援システムについての、基礎的な検討を行った。
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