Research Abstract |
本年度においては,これまで我々が提案してきた物体把持手法では,把持対象が任意多面体である必要があったが,これらを拡張し,滑らかな輪郭線を指先と物体に持つ2次元把持モデルの数値シミュレーション法を提案した 特に,実測した離散点から滑らかな曲線を作り出し,その曲線を指先と物体の輪郭線とした場合の数値シミュレーションに成功した また,実験機として3本指ロボットハンドを作成した 各指の構造として,逆可動性を重視するためにギヤ比の低いアクチュエータを使用し,トルクの伝達としてベルトドライブ機構を用いた.また,各指先に捻転自由度を備え,かつ,接触力を計測可能な6軸力センサを取り付けた また,本試作機を用いて,2本指から3本指への持ち替え動作をシームレスに行う新しい制御手法を開発した 本制御則は,これまで我々が提案してきたBlind Manipulation手法を拡張し,動的な物体把持をセンサレスで実現するために設定する仮想物体中心を,これまでは3本指の各位置から決まる幾何中心位置としていたが,それを任意に設定することにより,力・トルク平衡条件を満たしながら,各指先から加えられる力のバランスを変えることで,3本指把持から2本指把持へのシームレスな持ち替え動作を実現した さらに,指先捻転機構を用いることにより,2本指状態で把持物体の大きな姿勢変化を可能とした.これにより,持ち替え動作を最小限にしつつ,物体の姿勢操作がスムーズに実現可能となった
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