2008 Fiscal Year Annual Research Report
極限環境下における電気刺激Hybrid運動法の整備に関する研究
Project/Area Number |
20360118
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
田川 善彦 Kyushu Institute of Technology, 工学研究院, 教授 (70122835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志波 直人 久留米大学, 医学部, 教授 (20187389)
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Keywords | Hybrid運動法 / 表面電気刺激 / 痛み / 表面電極 / 長期宇宙滞在 / 筋mapping / 筋音 / 高齢者 |
Research Abstract |
平成20年度では次のような成果を得た。 1.刺激波形が矩形波と正弦波の場合の筋出力と痛み(主観的10段階評価)の比較・検討を行った。筋出力は前者、痛み軽減は後者が顕著であった。ISSでの電気条件の制約上、正弦波刺激ではHybrid運動に必要な筋収縮力の不足が予想されるため、矩形波に基づく刺激周波数増大の必要性が示唆された。 2.表面電気刺激による運動支援や宇宙などの閉鎖空間でのトレーニングでは刺激電極の長期に及ぶ貼付や使用が必要となるため、皮膚に安全で使い捨てのゲル電極に替わる金属製の電極を試作した。定電流刺激には適しているが、安全を考慮した定電圧刺激では、皮膚電極間の接触抵抗が大きく十分な収縮力を得ることができなかった。一方、ゲル電極を一か月ほど持続使用できるよう後処理方法を改善した。 3,小型・軽量で安価な関節角変位用センサとしてリニアエンコーダを開発した。また刺激装置(20ch)の小型化(従来比1/2)と高分解能刺激を実現した。 4.下肢の単関節筋・二関節筋の電圧-筋収縮力特性を実験的に求め、電気刺激足漕ぎエルゴメータのシミュレーションシステムを開発した。 5.電気刺激による手指の個別動作、手首の各種動作、三指摘み、物体把持などのタスク指向動作を実現するための筋mappingと制御方法を提案した。 6.上肢FES位置決め制御とEOGや歯の噛み合わせ音による目標値設定が可能なシステムを開発した。 7.Hybrid運動時の筋への過負荷を検出する筋音計測システムを開発した。 8.高齢者(20名をHybrid群とマシントレーニング対象群に無作為分類)の下肢筋にHybrid運動法を適用した結果、膝筋力に改善を認め、屈曲筋力ではマシントレーニングよりも効果的であった。
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