2008 Fiscal Year Annual Research Report
海中ロボット用電力供給・通信エネルギネットワークシステムの構築
Project/Area Number |
20360122
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松木 英敏 Tohoku University, 大学院・医工学研究科, 教授 (70134020)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 文博 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60323060)
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Keywords | 海洋工学 / 海洋探査 / 地球観測 / 非接触 / 電力伝送 |
Research Abstract |
海中ロボット用電力供給・通信エネルギネットワークシステムのうち, 電力供給においては相対させた二つのコイルからなるトランスを用い, 電磁誘電現象を利用した非接触給電システム方式の適用を考えた. 今年度は実際の海中機器, 水中ロボットへの組み込みを想定し, 海中の揺らぎが生じても確実な電力供給が行える送受電コイル製作について検討を行った. 着実に研究の進展を図る為に, まず机上でコイル同士が移動する場合の移動体負荷を想定して検討を進めた. 移動体負荷用の平面コイルを製作する際, 特に海中ロボット等の大電力機器を想定した伝送電力量を満たすコイル設計では, 所望のインダクタンスおよびコイルサイズを実現するために縒り線を複数本並列に構成した. このとき各縒り線間に生じるインダクタンス差によって各縒り線に流れる電流にも差が生じてしまい, 磁束分布のアンバランスが生じる原因となった. 本検討において, 大電力はもとより高周波を用いた給電対象を想定しているため縒り線間に発生する電流差が効率の低下に繋がってしまう. この電流差の発生を抑制する方法として, 共振キャパシタを各縒り線に対して分割して接続する方法を考案し, キャパシタを分割しなかった場合の各縒り線に流れる電流比, 分割した場合の電流比について検討を行った. 分割の有無について, 各縒り線のインダクタンス比と電流比との関係を見たところ, キャパシタを分割した場合, インダクタンス比の大小によらず電流差はほとんど発生しなかった. この結果は安定したコイル動作を実現し, 海中での安定動作にも繋がるものと言える.
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