2008 Fiscal Year Annual Research Report
SiOナノ粉末の真空蒸着による高品位酸化膜の低温作製とフレキシブル基板上のIC
Project/Area Number |
20360137
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
野崎 眞次 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 教授 (20237837)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 洋 電気通信大学, 電気通信学部, 助教 (00134867)
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Keywords | 低温作製 / SiO_2 / フレキシブル基板 / 界面準位 / C-V / 光酸化 / SiOナノ粉末 / 真空蒸着 |
Research Abstract |
本研究では、SiOナノ粉末の真空蒸着により低温で高品位のシリコン酸化膜をシリコン上に作製するのが目的である。これまでの実験結果より、酸化膜堆積後の水蒸気雰囲気中でのUV光照射による光酸化が堆積膜の絶縁性、堆積膜とシリコンの界面を向上させることが明らかになったので、初年度は基板を蒸着装置の外に取り出すことなくSiOx膜の蒸着とUV172nmの照射処理を行うために基板をホルダごと回転できるよう既存の装置を改良した。これによりに、Si基板表面の光酸化・SiOx膜の蒸着・SiOx膜の光酸化を大気にさらすことなく連続して行うことが可能となった。また、蒸着時またはUV照射時に基板を200℃まで加熱できるように加熱機構を設置した。しかし、作製した酸化膜は絶縁性が悪く、その原因が加熱ヒーターの材質、汚れによるコンタミが原因と思われた。そこで、加熱ヒーターを取り外し、UV照射による酸化膜の改善を試み、問題は解決されたが、ヒーターの問題は現在、材質を含め検討中である。UV光をSi基板表面に酸化膜堆積前に照射し、MOSキャパシタの電気特性に与える影響を調べたところ、5分間という短時間の照射でもC-V特性が大幅に改善し、光照射なしに比べて、60分間照射を施した試料では6.9×10^<11>cm^<-2>とおよそ半減された。UV172nmは酸化力の高い活性酸素原子を効率よく生成できるため界面特性改善・絶縁性向上効果がさらに期待できそうである。
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Research Products
(4 results)