2010 Fiscal Year Self-evaluation Report
Study on atomic relaxation of III-N-V semiconductor
Project/Area Number |
20360139
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
KONDOW Masahiko Osaka University, 工学研究科, 教授 (90403170)
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Project Period (FY) |
2008 – 2012
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Keywords | 電気・電子材料 / III-N-V半導体 |
Research Abstract |
近年のIT社会の爆発的発展により、情報伝送の急速な高速化および大容量化が求められている。ユビキタス社会を実現するために端末の無線化が進行しているが、その裏側で光通信が高速・大容量伝送を支えており、光通信が今以上に重要な役割を果たすことに異論はない。研究代表者は、現在光通信用半導体レーザのブレークスルー材料と考えられているGaInNAs(ガリウム・インジウム・窒素・ひ素=ゲイナスと略称)という新しい半導体材料を提案・創造した。GaNAsやGaInNAs等のIII-N-V半導体は従来のIII-V族混晶半導体の物性の枠を打破できるので、素子設計に極めて大きな自由度を与える。研究代表者の先導的業績により、III-N-V半導体の研究は世界中で進展し、現在半導体研究の一分野となっている。研究代表者のGaInNAs関連の論文引用数は合わせて2000件を越えている。 III-N-V半導体の独特な物性は窒素原子の添加による。窒素原子の原子半径は他のIII,V元素と比べて著しく小さい。その為、窒素原子は近接する原子の位置を変化させて極局所的な歪を引き起こす。(原子サイズでの組成変調や原子位置の変動は、ショートレンジオーダリングとか原子緩和とか呼ばれる。本研究では、以下、原子緩和と呼ぶ。)しかしながら、III-N-V半導体の原子緩和に関する実験的な研究は少なく、未解明のまま残っている。 熱力学的に不/準安定なIII-N-V半導体の結晶成長は、相分離を抑制するため一般に低温で行われる。結晶の高品質化のためには、成長後の熱処理(アニール)が有効である。GaInNAs においては、このアニール時にバンドギャップが増大し、短波長化(ブルーシフト)する奇妙な現象が発生する。この原因解明は、長波長帯半導体レーザの材料であるGaInNAsにとって非常に重要である。 本研究では、GaInNAs 結晶のアニール時のバンドギャップのブルーシフトの原因を明らかにすることを最終目的とし、未だ解明されていないIII-N-V 導体の原子緩和実験的に調べることを期間内の目標に定める。
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[Journal Article] Direct observation of N-(group V) bonding defects in dilute nitride semiconductors using hard x-ray photoelectron spectroscopy2011
Author(s)
F.Ishikawa, S.Fuyuno, K.Higashi, M.Kondow, M.Machida, H.Oji, J.-Y.Son, A.Trampert, K.Umeno, Y.Furukawa, A.Wakahara
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Journal Title
Appl.Phys.Lett. 98
Pages: 121915
Peer Reviewed
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