2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20360140
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森 勇介 大阪大学, 工学研究科, 教授 (90252618)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北岡 康夫 大阪大学, 工学研究科, 教授 (70444560)
今出 完 大阪大学, 工学研究科, 特任教授 (40457007)
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Keywords | GaN / Naフラックス法 / Seeded Growth / 成長モード / 低転位化 / 長時間成長 |
Research Abstract |
1. 各種種結晶上に成長させたGaN単結晶の評価 自然核生成により得られたピラミッド状GaN種単結晶、ロッド状GaN種単結晶、φ500um径の微小種上にGaN結晶成長を行った。その結果、ピラミッド状GaNや微小種を用いた場合はGaN(0002)X線ロッキングカーブ半値幅(FWHM)が20~100秒程度の高い結晶性を有するGaN単結晶を得た。一方で、ロッド状GaNを用いた場合は、多結晶化しやすく、結晶表面のRoughnessも高い結果となった。成長方位制御のために添加した微小元素の取り込み(Sr、Ba等)については、高温ほど取り込まれないことが明らかになった。 2. 低転位結晶のSeeded Growthに適した成長モードの探索 FWHMが小さいピラミッド状GaN種結晶を用いて、様々な組成、元素添加系でSeeded Growthを行った。成長した結晶のFWHMは組成によらず種結晶と同程度であったが、成長速度は低Ga組成ほど速くなることが分かった。以上の結果より、高品質GaN種結晶上への低Ga組成Seeded Growthが、高品質バルクGaN単結晶成長に有用であることが示された。また、成長した結晶の断面蛍光顕微鏡像より、種結晶-成長結晶界面に、強い不純物発光が観察されたことから、成長開始前の種結晶表面状態の制御が重要であることが示唆された。 3. 0.5インチGaN結晶育成実験 長時間成長による大口径化実験を行った。500umの微小種を用い、成長方位元素としてSrを添加した系でこれまでで最長の1ヶ月間(600h)の長時間成長を行った。その結果、c軸方向に11mm、a軸方向に10mmの六角柱状バルクGaN単結晶を得ることに成功した。成長速度はc軸、a軸方向ともに20um/h弱であった。種結晶上以外への多結晶成長はほとんどないため、さらなる長時間成長により、0.5インチ以上のバルクGaN単結晶成長が期待できる。
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