2008 Fiscal Year Annual Research Report
r面サファイア基板への無極性a面GaNの結晶成長と高効率緑色LEDへの応用
Project/Area Number |
20360141
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
只友 一行 Yamaguchi University, 大学院・理工学研究科, 教授 (10379927)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 成仁 山口大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (70510684)
桑野 範之 九州大学, 産学連携センター, 教授 (50038022)
|
Keywords | 無極性面 / 半極性面 / GaN / LED / サファイア基板 |
Research Abstract |
本研究の目的は、サファイア基板上への無極性面GaNの結晶成長技術の確立およびそのLED (Light Emitting Diode)応用であり、ELO (Epitaxial Lateral Overgrowth)による結晶品質の向上と光取り出し効率の向上効果を狙っている。 r面サファイア基板上への無極性a面GaNの結晶成長を研究している中で、ドライエッチングにより凹凸加工を施したr面サファイア加工基板にGaNのMOVPE(Metal-organic Vapor Phasa Epitaxy)成長を行うと、露出したc面側壁からのc面GaNの成長が選択的に起こり、r面サファイア基板全面に半極性(11-22)面GaNが成長することを見出した。しかも、凡そ10度のオフ角が付いているにもかかわらず、c面サファイアからの選択的なc面GaNの成長が生じ、サファイア基板全面を覆う半極性面が成長する。その成長条件(温度、V/III比、成長圧力など)の最適化を行なった結果、(11-22)面反射のX線ロッキングカーブの半値全幅(FWHM: Full Width at Half Maximum)は、388 arcsec(c軸側入射の場合)および428arcsec(m軸側入射)であり、(0002)面反射のFWHMは467arcsecと良好な値であった。また、本技術はa面サファイア加工基板にも適用でき、露出したc面サファイア側壁からのc面GaN成長により無極性面のm面GaNを得た。 サファイア基板全面に、大面積の、比較的高品質な無極性面および半極性面などの非極性面のGaN結晶が得られる方法を見出した意義は大きく、極めて重要な技術開発であると思われる。
|