2008 Fiscal Year Annual Research Report
光コムと光シンセサイザによる高速・高密度光信号処理
Project/Area Number |
20360154
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
黒川 隆志 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (40302913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 洋介 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 講師 (20283343)
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Keywords | 短光パルス / 光コム / パルス整形 |
Research Abstract |
高分解能なAWGからなる光シンセサイザーのファイバー網の伝送特性解析やフォトニックネットワークへの応用について検討した.光シンセサイザーはAWG,強度変調器,位相変調器,ミラーがモノリシックに集積された反射型構成からなる.4インチ石英基板上に作製されたAWGは30chの出力導波路をもち,各チャネルに位相変調器及び強度変調器が集積されている.光パルスを生成するために,光周波数コムを光シンセサイザーに入力した.コムの周波数間隔は光シンセサイザーのチャネル間隔(12.5GHz)に一致させた. 光シンセサイザーにより精密にパルス波形を整形できることを利用して,さまざまなパルス波形のファイバー伝搬特性を調べた.中心周波数1553nm,繰返し12.5Gz,パルス幅4-8psのsech^2型およびGauss型パルス(フーリエ限界パルス)を発生させ,ピークパワーをいくつかの値に設定して単一モードファイバー(D=17ps/nm/km)に入射した. ファイバーの伝搬前後のパルス波形を強度相関器によって測定した.これにより,sech^2型パルス(半値幅:3.7ps)のピークパワーをパラメーターとして,出力パルスの半値幅の伝搬距離依存性を調べたところ,ピークパワーの増加とともに,波形の広がりが抑えられていくことが分かった.特にsech^2型パルスでは,ピークパワーが5.5W以上になると5km伝搬後でも波形の広がりはほとんど見られなかった.これが実際にソリトン的な伝搬をしているかどうか確認するために,パルス幅と基本ソリトンを満たすピークパワーとの関係を定量的に調べたところ,理論値とよい一致を示した.
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Research Products
(11 results)