2010 Fiscal Year Annual Research Report
光コムと光シンセサイザによる高速・高密度光信号処理
Project/Area Number |
20360154
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
黒川 隆志 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 教授 (40302913)
|
Keywords | 短光パルス / 光コム / パルス整形 |
Research Abstract |
高分解能なAWGからなる光パルスシンセサイザーのファイバー網の伝送特性解析やフォトニックネットワークへの応用について検討した.光パルスシンセサイザーはAWG,強度変調器,位相変調器,ミラーがモノリシックに集積された反射型構成からなる.4インチ石英基板上に作製されたAWGは30chの出力導波路をもち,各チャネルに位相変調器及び強度変調器が集積されている. 光パルスを生成するために,光周波数コムを光パルスシンセサイザーに入力した.コムの周波数間隔は光シンセサイザーのチャネル間隔(12.5GHz)に一致させた.光パルスシンセサイザで整形可能なパルスは3psであった. 光パルスシンセサイザを用いた波形整形を伴うパルス圧縮について検討した.光パルスシンセサイザで発生した3psの光パルスを高出力EDFAにより増幅し,200mのSMF中を伝搬することで光パルスを1.6psにまで圧縮した.圧縮後の波形にはペデスタルが生じたが,光パルスシンセサイザへのフィードバック制御により,1.4psのペデスタルフリーな圧縮パルスが得られた. 次にSMF1本でなく,2種類のファイバで行う波形整形を伴うパルス圧縮について検討した.高非線形分散シフトファイバ(HN-DSF)及び単一モードファイバ(SMF)中で伝搬することでパルスを圧縮した.SMFのみでは1ps程度までの圧縮が限界であったが,HN-DSFとSMFのペアにより500fs未満に圧縮された. 光周波数コムを用いたDWDM伝送システムにおいて,帯域制限をかけた1GbpsASK信号を用いることで,直接検波による雑音成分を低減させる方法を試みた.25GHz間隔,16波の光周波数コムを生成し,1Gbps/NRZ信号を10km伝送した時において,10-11のBER特性が確認できた.
|
Research Products
(24 results)