2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20360160
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
青木 秀充 Osaka University, 工学研究科, 准教授 (10419468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉野 隆 大阪大学, 工学研究科, 教授 (90206417)
木村 千春 大阪大学, 工学研究科, 助教 (90372630)
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Keywords | BCN / メチルBN / LowK / 配線 / ドライエッチング / 低誘電率 / 窒化ホウ素 / LSI |
Research Abstract |
本研究は、LSIを高速化のための新低誘電率(Low-K)膜材料としてメチルBN(窒化ホウ素)膜を検討している。実用的な観点からLSI配線としてのインテグレーションの段階へ進めるため、H21年度は、以下の3つ項目に対して研究成果を得た。 1) メチルBN膜のプラズマ表面改質とアニール処理 配線形成工程の化学機械研磨(CMP)や清浄化プロセスでは、ぬれ性の高い表面が必要となる。そこで、メチルBN膜の表面を水素ガスプラズマ処理することにより、膜中の結合状態を変化させることなく、表面のぬれ性を向上できることを明らかにした。また、ウエットプロセス後に、膜が吸水することも深刻問題であるが、メチルBN膜は、アニール処理(~400℃)によって、水分はほとんど脱離除去できることも明らかにした。 2) メチルBN膜の低温ドライエッチング評価 埋め込み配線を形成するためには、メチルBN膜をCF系のドライエッチングによって加工する必要があるが、膜中のF残留が配線の信頼性に影響を与える。そこで、基板温度を低温(-25℃)にすることにより、プラズマのラジカル成分を凍結し、膜中へのFの拡散を抑制できることを明らかにした。基板を低温化しても、基板バイアスを制御することにより、生産に必要な200nm/min以上のエッチングレートが確保できることも明らかにした。更に、低温ドライエッチングにより0.2μmライン&スペースの加工も実証した。 3) メチルBN膜のアッシング評価 通常のLowK膜(SiOC系)は、酸素アッシングでダメージを生じることが深刻な問題となっている。一方、メチルBN膜は、成膜条件によってダメージをほとんど受けない膜を作製できることを明らかにした。今後更に、成膜条件とダメージの関係について検討を進めている。
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Research Products
(20 results)