2008 Fiscal Year Annual Research Report
医療用Er:YAGレーザ対応型高耐力高機能中空ファイバ先端素子
Project/Area Number |
20360164
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Research Institution | Sendai National College of Technology |
Principal Investigator |
宮城 光信 Sendai National College of Technology, 校長 (90006263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩井 克全 仙台電波工業高等専門学校, 情報通信工学科, 助教 (10361130)
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Keywords | 中空ファイバ / 赤外レーザ光 / 先端機能デバイス / レーザ治療 |
Research Abstract |
治療用の数多くのレーザの中、波長が2μm以上の赤外波はその有効性が確認されつつも、レーザ発振器から患部へのレーザ光の導光手段は従来の石英光ファイバが使えないため、最近は中空ファイバが多く使用されてきている。また、効率的な治療を行うためには、患部に接触して使用する先端素子は高効率でレーザ光を導光できることと、滅菌工程に耐える性能が要求されている。現時点ではこの要求性能を満たす中空ファイバが無いため、導光効率を犠牲にした短尺のガラスファイバ素子が使用されている。医療現場での感染が、社会問題になっている昨今、滅菌工程に耐える中空ファイバが実現されれば、その導光効率の高さ、経済性のメリットで、治療の可能性を大きくすることが可能である。 本研究では、治療を効果的に行うために、強固でしかも患部にEr:YAGレーザ光を効率的に照射できる、種々の機能を有するレーザ先端素子の開発を行う。 平成20年度は、以下の研究を行った。 1. 無機ガラス薄膜内装中空ファイバの製作と評価 人体組織に強く吸収され、効率の良い蒸散・切開が可能なEr:YAGレーザ用の伝送路として、細径石英キャピラリーチューブに、銀薄膜と無機ガラス薄膜がコートされた中空ファイバの製作を行った。製作した中空ファイバは、内径100μm、長さ10cmである。光スペクトラムアナライザを用いて、波長損失特性の評価を行った。成膜した無機薄膜は、Er:YAGレーザ光伝送に最適な膜厚であることが分った。 2. 高耐久性出射マイクロ素子の製作と評価 内径100μmの超細径先端素子一体型中空ファイバの製作を図る。素子の封止部として先端封止した内径320μmの石英ガラス管を用いた。先端封止した石英ガラス部分の形状を制御することによって、レーザ光を収束、発散、光軸に対して90°方向に照射する素子の製作を行うことができた。
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Research Products
(17 results)