2010 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝的ネットワークプログラミングと遺伝的関係プログラミングの融合に関する研究
Project/Area Number |
20360179
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
平澤 宏太郎 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70253474)
|
Keywords | 進化論的計算手法 / 遺伝的アルゴリズム / 遺伝的プログラミング / データマイニング / 相関ルール |
Research Abstract |
遺伝的関係アルゴリズム(GRA)に関する研究、遺伝的ネットワークプログラミング(GNP)に関する研究、およびそれらの融合方式に関する研究(方式検討)を昨年に引き続き行った。併せて、GRAとGNPの融合方式の株式売買への応用研究を行った。 GNPの新方式に関する検討: サブルーチン付きGNP:有向グラフ構造で表現される本体プログラムとは別に有向グラフ構造を用意しサブルーチンとして進化させる方式を開発した。これを株式売買モデルに応用し、適切な売買ルールが生成できるかを検証した。シミュレーションの結果、プログラムサイズが同じ条件の下で、サブルーチン付きGNPがサブルーチン無しのGNPと比べて利益率で上回ることが分かった。 並列GNP:複雑なタスクを処理するために、2つの大きな機能に分割し並列動作させる方式を開発し、2つのプログラムの実行命令が競合した時の解決方法について検討した。エージェントの行動系列生成に関するベンチマーク問題で、逐次機能切換え型のGNPと比べて並列GNPがよい性能を示すことが分かった。 GRAとGNPの融合方式の株式売買への応用: 株式、債券、為替等を組み合わせたポートフォリオ構築を目的として、GRAとGNPを融合する方式を開発した。まず、GNPがリターン、リスク、流動性を考慮してasset選択を行う。その後、GRAを用いて選択されたasset間のbeta値等に基づいて、更にリターン、リスク、流動性を考慮した最終的なassetの組み合わせを決定しポートフォリオを構築する。性能評価シミュレーションでは、本研究分野における様々な従来手法との比較で、提案手法の優位性を検証した。
|