2009 Fiscal Year Annual Research Report
大規模地震時における高架橋と交通荷重連成系の耐震性能評価および安全対策
Project/Area Number |
20360203
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
川谷 充郎 Kobe University, 工学研究科, 教授 (00029357)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 哲佑 京都大学, 工学研究科, 教授 (80379487)
何 興文 北海道大学, 工学研究科, 助教 (20454605)
野村 泰稔 立命館大学, 理工学部, 助教 (20372667)
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Keywords | 地震応答解析 / 交通荷重 / 非線形解析 / 走行安全性 / 耐震性能 |
Research Abstract |
これまでに確立した走行車両-橋梁-地震連成系をシミュレーションする線形解析手法を基礎に,車両と橋梁との相互作用を精緻化すると共に,曲線桁橋の地震応答解析も可能にするよう解析手法の拡張を行った.平成21年度の研究から得られた体表的な実績を次にまとめる. 1.曲線桁橋の地震応答特性検討:支承挙動に着目し,水平方向の地震波の入力方向を変化させ,曲線桁橋の地震応答特性について検討を行った.その結果,入力角度60°の応答値が最も大きくなることを明らかにした。ただし,支承境界条件より解析モデルが構造的に非対称となる場合も想定し,90~180°まで地震動入力方向を変化させ検討を行う必要がある. 2.PCモノレール軌道桁の耐震性能検討:車両走行時のPCモノレール高架橋の支承部に着目した耐震性能評価を行った結果,レベル1規模の地震時に支承部に作用する橋軸直角方向のせん断耐力は,耐震性能1の落橋に関する安全性は確保される結果となった.一方,レベル1地震動でも橋梁の1次固有振動数と地震の卓越周波数が等しくなるなどの様々な影響によって,せん断力が支承の設計せん断力を超える可能性があることを指摘した. 3.大規模地震動に対する橋梁-三次元走行車両-地震連成系の非線形振動解析手法の開発:走行列車についてより現実に近い状況を再現することを目的として車両の連結を考慮した橋梁-列車連成振動を定式化し解析を行った.その結果,走行列車のより正確な挙動を把握するという意味でも,橋梁-列車連成系の非線形解析を行う過程で,車両の連結を考慮する必要があることを示した.さらに,大規模地震時における橋梁と走行列車連成系の挙動の再現に向け鉄道高架橋橋脚の非線形動的解析手法の開発を進めている.
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Research Products
(6 results)