2011 Fiscal Year Annual Research Report
コンクリート共存環境下におけるベントナイト系材料の膨潤特性評価手法の確立
Project/Area Number |
20360207
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
小峯 秀雄 茨城大学, 工学部, 教授 (90334010)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 哲 茨城大学, 工学部, 准教授 (10261744)
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Keywords | ベントナイト / 余裕深度処分 / 膨潤 / 高アルカリ / 粘土鉱物 / モンモリロナイト / 室内実験 / 陽イオン |
Research Abstract |
平成23年度は,これまでに実施してきた,ベントナイト緩衝材と周辺コンクリート系材料との共存環境を考慮して,高アルカリ溶液および高濃度塩溶液を供給溶液とした膨潤特性実験の結果と,それを補完するための新たな条件での実験結果を総括することにより,コンクリート溶脱水環境下におけるベントナイトの膨潤特性の定量的評価を行った.その結果,ベントナイトの膨潤特性に及ぼす供給溶液の影響は,ベントナイト供試体の膨潤変形の拘束条件により異なることが明らかになった.上記の結果を解釈するため,モンモリロナイト含有率の異なる試料を用いた膨潤特性実験を行った結果,非拘束条件において,ベントナイト供試体の膨潤変形に伴う有効モンモリロナイト密度の低下により,モンモリロナイト結晶層の層間距離が拡大するため,供給溶液の影響を受けやすくなることを解明した.また,コンクリート系材料との長期共存環境を考慮し,コンクリート溶脱模擬水溶液を作製し,浸漬させることにより,高アルカリ変質ベントナイトを作製した.上記試料を用いて膨潤特性実験を行うことにより,コンクリート系材料との長期共存後のベントナイト緩衝材を模擬した試料の膨潤特性を把握した. 以上の実験結果を総合的に取りまとめ,コンクリート系材料との共存を想定したベントナイトの膨潤挙動の評価を行うと共に,人工バリアにおいて共存するコンクリート系材料の設計に関する提言を行った.
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