2009 Fiscal Year Annual Research Report
マルチスケールでみる気泡を有する地盤の浸透破壊のメカニズム解明と対策法の提案
Project/Area Number |
20360210
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
前田 健一 Nagoya Institute of Technology, 工学研究科, 准教授 (50271648)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中井 照夫 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (00110263)
張 峰 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (70303691)
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Keywords | 浸透破壊 / 気泡 / 過飽和水 / 進行性破壊 / PIV / SPH / 連成解析 / 不飽和 |
Research Abstract |
浸潤過程および浸透,破壊過程をセンサーと画像解析で詳細に観察,計測した.現有のものより大きな土槽を作成および給水タンクを作成し水位調整を容易にし,浸透破壊に及ぼす気相の影響を調べた.降雨の発生装置を作成し,降雨の影響や浸潤線の動向も追跡可能とした.また,破壊の様子を高速度カメラで撮影し画像解析した. DO(水中溶存酸素量)メータで気泡発生・発達状況を測定する.また,水分計を配置し水分分布から浸潤の様子と平均的な気泡分布特性を把握し、テンシオメータを配置し間隙水圧の変動を調べた. 実際の様々な浸透破壊の資料の収集(購入も含む)をした.破壊パターンの分析を行い,破壊時の条件についての整理を継続した. メッシュフリーで粒子法の一種であるSPH法(Smoothed Particle Hydrodynamics)を用いて三相連成で気泡の発生過程から再現可能なモデル化と手法の整備を行った.数値解析の精度をたかめるとともに,実験で観察された気泡の凝集,結合,変形,噴出までも地盤との相互作用を考慮することしながら行う.完全飽和浸透破壊と気泡の発達・移動がある場合とを比較しそのメカニズム解明を継続した.DEM(個別要素法)を用いて,一定応力下において細粒分を継続的に除去した際の変形プロセスとミクロ構造の変化との関係を調べた.DEMを用いて細粒分流出時の粒度の変化に伴うマクロ挙動である限界状態の変化,変形・破壊挙動とミクロ構造の変化との関係を明らかにし,構成モデルを構築する.それをSPH解析に取り込むことで,粒度分布変化の影響を考慮した新しい視点の浸透破壊解析が可能となる.
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