2010 Fiscal Year Annual Research Report
詳細属性情報を含む世帯の空間分布予測のためのマイクロシミュレーションシステム
Project/Area Number |
20360232
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
宮本 和明 東京都市大学, 環境情報学部, 教授 (90150284)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北詰 恵一 関西大学, 環境都市工学部, 准教授 (50282033)
大谷 紀子 東京都市大学, 環境情報学部, 准教授 (70328566)
鈴木 温 名城大学, 理工学部, 准教授 (00356073)
井ノ口 弘昭 関西大学, 環境都市工学部, 助教 (10340655)
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Keywords | 都市モデル / 土地利用モデル / マイクロシミュレーション / 世帯属性 |
Research Abstract |
本年度の研究課題は、(1)基準年世帯マイクロデータの作成、(2)マイクロデータの評価方法、(3)行動基本要素に着目したマイクロシミュレーションシステムの構築、(4)PC並列処理システムの構築に分かれる。 (1)では、エージェントベースアプローチを用い、連続変数および離散変数、周辺制約の有無等、多様な世帯属性を考慮できる初期マイクロデータの推定手法を構築した。開発した手法を道央都市圏パーソントリップ調査データに適用した結果、既存手法よりも再現性の高いデータが推定可能であることを確認した。 (2)では、基準年マイクロデータの異なる推定手法の再現性能を比較するための評価方法として、推定データ集合の観測データ集合に対する適合度を定義した。また、実時間内での適合度算出が可能な手法を提案した。道央都市圏パーソントリップ調査データを用いて評価した結果、許容範囲内の時間で妥当な適合度が算出できることが示され、マイクロデータに対して一般的に適用可能な手法が提案できた。 (3)では、これまでに構築した世帯と住宅のマッチングに着目した住宅市場モデルを、道央都市圏の世帯、住宅データに適用し、モデルの推定を行った。また、世帯ベースの住宅選択マイクロシミュレーションの安定性を評価するため、多サンプル多選択肢のシミュレーションを実施した。この結果、安定した推計結果を得ることができた。 (4)では、複数のパーソナルコンピュータでマイクロシミュレーションを実施する際の課題と計算効率向上への方向性を整理した。基本スキームは、アルゴリズム上のCPU間データ交換を少なくさせることであるが、それに加えていくつかの基本処理方針を構築することにより計算処理を実行可能な時間内に収めることが確認された。 以上、3年間の研究期間において、当初の研究目的である世帯の住宅選択マイクロシミュレーションの基本システムを構築することが出来た。
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Research Products
(13 results)