2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20360247
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
金久保 利之 University of Tsukuba, 大学院・システム情報工学研究科, 准教授 (90261784)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松島 亘志 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 准教授 (60251625)
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Keywords | 建築構造・材料 / コンクリート材料 / 繊維補強セメント材料 / 寸法効果 / 可視化 / 引張試験 / 曲げ試験 |
Research Abstract |
1.ECCの一軸引張試験と曲げ試験およびひび割れ観察 断面寸法およびECCの繊維体積含有率をパラメータとした試験体を作製し、一軸引張試験および曲げ試験を行った。対象としたECCは、繊維長12mmのPVA繊維を用いたPVA-ECCで、断面寸法は一軸引張試験で20mm〜200mm、曲げ試験で40mm〜400mmである。また、各荷重段階でひび割れの発生状況をデジタル画像にて記録し、新開発ソフトウエアを用いてひび割れの開口幅、角度を観測した。両試験結果において、強度および変形特性の両者において顕著な寸法効果が確認された。その一方でひび割れ観測の結果、ひび割れ開口が局所化するまでの開口幅に試験体寸法による大きな差異はなく、強度や変形特性に及ぼす寸法効果の影響はひび割れ開口の局所化に起因するものと考えられる。また、ウォールエフェクトによる繊維配向性の寸法効果を定量化するための足掛かりとして、型枠や打設面等の境界条件に影響される箇所の繊維密度の確率を理論的に求め、その影響の度合いを実験結果より定量化した。 2.繊維配向の可視化の試行 大型放射光施設(SPring-8)でのX線CTシステムの利用申請を行ったが、採用に至らず、PVA繊維の紫外線を吸収し発行する性質を利用したブラックライトによる繊維配向性の観察および型枠面の影響を把握するための研磨試験体による曲げ試験を行った。繊維のカウント数と力学特性には相関性が認められたが、研磨試験体の結果より、相関の度合いは識維体積混入率により異なることが確認された。引き続きSPring-8の利用申請を行う予定である。
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Research Products
(1 results)