2009 Fiscal Year Annual Research Report
温熱快適性評価と省エネ評価に基づく自然換気利用建物の評価手法の構築
Project/Area Number |
20360265
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Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
大場 正昭 Tokyo Polytechnic University, 工学部, 教授 (90130947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉渕 隆 東京理科大学, 工学部, 教授 (70178094)
飯野 秋成 新潟工科大学, 工学部, 教授 (80272706)
飯野 由香利 新潟青陵大学, 看護福祉学部, 非常勤講師 (40212477)
水谷 国男 東京工芸大学, 工学部, 教授 (40468913)
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Keywords | 温熱快適性 / ぬれ面積率 / 人工気候室 / 自然換気利用建物 / サーモグラフィ / 戸建住宅 / 冷房負荷削減 / 通風利用 |
Research Abstract |
本研究を実施する目的で、2008年度に人工気候室を建設したが、前年度に引き続き付室の建設、熱源機器の更新を行った。人工気候室を用いた皮膚の発汗・蒸発に関する研究では、被験者実験の不確かさを調べるために生理量の測定再現精度を調べた。実験条件は32℃、70%である。被験者実験は1日1回とし、延べ6回行った。平均皮膚温とぬれ面積率の変動係数は0.6%、11.9%であった。ぬれ面積率の検討では、定常風の場合、風速が速くなると、平均皮膚温が同じでも、ぬれ面積率は低い傾向が見られた。変動風の場合では、変動風のスペクトルピーク周波数が小さくなるとぬれ面積率が低下する傾向を示した。ASHRAE SET*算定プログラムによる平均皮膚温とぬれ面積率の予測は、定常風に比べ、予測精度が低下した。 数値サーマルマネキンのCFD解析では、顕熱損失量と皮膚表面温度の実測値と比較した。LKモデルを組み込んだモデルは、他のモデルに比べて実験値と対応する結果を得た。 サーモグラフィ装置による皮膚表面の濡れ面温度の計測法の開発では、人工気候室において被験者実験を行い、計測法の精度検証用の皮膚表面温度データを収録した。 通風時における戸建住宅の冷房負荷削減効果に関する研究では、日本の主要都市における年間の冷房負荷に関する検討を行った。その結果,積極的に通風を取り入れた場合,積算冷房負荷は11~18%削減できることが明らかになった。 自然換気利用建物の実態調査では、基準階床面積3050m^2の地下2階、地上11階建ての官庁ビルにおいて、室内温熱環境と自然換気量について秋季実測した。執務者の温熱感アンケート調査結果とともに自然換気の設計上、有益なデータを入手した。
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Research Products
(3 results)