2009 Fiscal Year Annual Research Report
日本人による近代都市計画事業における歴史性の認識に基づく計画・事業に関する研究
Project/Area Number |
20360286
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
中川 理 Kyoto Institute of Technology, 工芸科学研究所, 教授 (60212081)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 潤一郎 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (80151372)
笠原 一人 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助教 (80303931)
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Keywords | 近代都市計画 / 歴史性 / 植民地 / 都市計画史 / 歴史遺産 |
Research Abstract |
研究実施計画の(1)については、国内都市の都市計画における「歴史性」に関わる事項について、昨年度明らかにすることができた京都の事例をさらに踏み込んで調査・分析を行った。また、大阪・東京での調査・分析も進み、各都市で「歴史性」と近代主義理念との間での反発や融合に大きな差があることが明らかになった。これらの成果をまとめ、いまだ中間段階ではあるが、本年4月に日本とイタリアの歴史都市を論じる国際シンポジウムで発表した(研究発表成果としては来年度分になる)。 また、研究実施計画の(2)にある旧植民地での調査も進めたが、これについても成果を上げた。昨年度から進めたソウルだけではなく、韓国テグについても、植民地時代の都市計画理念の抽出を行った。その成果は、東アジア建築文化国際会議などですでに報告している。また、同様の視点からの台湾各都市や上海などの事例研究も進めた。その成果は、アジア各都市での比較検討を加え、来年度以降に発表する予定である。 さらに、今年度は実施計画の(3)に関わることだが、技術官僚のネットワークだけでは明らかにできない都市計画事業としてある企業城下町の都市計画にも、踏み込んで分析する必要があることが確認され、いわゆる社宅街の研究を進めている研究者との共同研究の中から、都市計画における歴史的アイデンティティの確立がどのように実現されていたかを明らかにした。この成果は、書籍(社宅街-企業が育んだ住宅地)の中で発表した
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Research Products
(3 results)