2008 Fiscal Year Annual Research Report
自己組織化反応による酸化物粒子膜の発達したナノ構造制御と高次機能性
Project/Area Number |
20360293
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
殷 しゅう Tohoku University, 多元物質科学研究所, 准教授 (40271994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 次雄 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (90091694)
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Keywords | 自己組織化 / 酸化物 / 粒子膜 / ナノ構造 / 超親水性 / 超撥水性 / 高次機能性 |
Research Abstract |
環境にやさしいソフト溶液プロセスによる酸化亜鉛粒子膜の精密形態制御及びこれらの特殊な形態に由来する新しい機能性ついて検討した。その結果、沈殿剤の加水分解速度、前駆体の種類や濃度、アニール温度および時間など、反応条件を厳密に制御することによって、様々な形態を有する酸化亜鉛からなる均一な粒子膜の合成に成功した。ナノロッド、ナノスクリュー、ナノ球状粒子、ナノフラワー、ナノディスク、ナノつぼみなどからなる均一な酸化亜鉛薄膜の合成が実現したと共に、これらの異なる形態に由来する超親水性、超撥水性、異なる発光特性が確認できた。同じ素材にもかかわらず、表面形態によって、異なる物理化学特性を示すことを明らかとなった。尚、酸化亜鉛自身も光触媒として利用できるが、窒素ドープ酸化チタンは優れた可視光応答性を有することが知られている。我々は、比表面積の高い窒素ドープ酸化チタンナノ粒子と発達したナノ構造酸化亜鉛との複合化について検討を行った。まず、スピンコーティング法を用い、ガラス基板上にTiO_<2-x>N_y薄膜を調製した後、膜上にナノスクリュー構造酸化亜鉛多孔質粒子膜を形成させ、更にTiO_<2-x>N_yナノ粒子を沈着させ、積層構造を有するTiO_<2-x>N_y/ZnO/TiO_<2-x>N_y複合膜の合成を行った。本手法による薄膜は、ガラス基板との結合強度が高く、光がTiO_<2-x>N_y/ZnO/TiO_<2-x>N_y多孔質複合膜に照射した際、ナノロッドとTiO_<2-x>N_y膜間で多次散乱が発生し、光閉じこめ効果によって光触媒反応の光利用効率が向上し、発達した微細構造を有するZnOと高い可視光触媒活性を有するTiO_<2-x>N_y膜の相乗効果による光触媒活性及び量子収率の向上を実現した。
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Research Products
(9 results)