2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20360300
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
兵頭 健生 Nagasaki University, 大学院・生産科学研究科, 助教 (70295096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 康博 長崎大学, 工学部, 教授 (20150518)
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Keywords | マクロポア / 酸化スズ / 乾式法 / ゾルーゲル法 / ポリメタクリル酸メチル / ガスセンサ |
Research Abstract |
(1) 固体電解質型ガスセンサ:PMMA球状微粒子(直径:800nm)からなるテンプレート膜を利用したゾルーゲル法により,発達したサブミクロンオーダーの球状細孔を有するマクロポーラス(mp-)Li_2CO_3-BaCO_3複合炭酸塩膜をAu検知極上に取り付けた固体電解質(NASICON)型ガスセンサは,CO_2に対して高感度で高速に応答回復するばかりでなく,水蒸気共存による影響が少ないことがわかった。 (2) フォトルミネッセンス(PL)型ガスセンサ:上述したPMMAテンプレート膜を利用して得られたmp-Eu_2O_3添加SnO_2膜は,MgOの適量添加によりPL強度が増大しガス応答特性が改善されることがわかった。また,アセトンなどの可燃性ガスに対してはPL強度が低下するがNO_2に対しては増加すること,O_2濃度を高くするとPL強度が高くなる傾向を示すことを確認した。 (3) 半導体型ガスセンサ:(i)メソポーラス(m-)SnO_2の熱安定性を高めるためにリン酸処理が必要であるが,m-SnO_2表面に残存するリン酸根量を制御することにより,ガスセンサ材料としメソ細孔構造を最適化できることを明らかにした。(ii)上述したPMMAテンプレート膜を利用して得られたmp-In_2O_3膜は,添加物を種類や量を制御することでH_2Sに対して高感度化することを明らかにした。(iii)PMMA球状微粒子を分散した酸化物前駆体溶液を超音波噴霧-熱分解することで得られたmp-In_2O_3粉末は,比較的均一な粒径と発達した球状マクロ細孔を有することから,厚膜を簡便に作製する際に用いられるスクリーン印刷技術に応用可能であり,なおかつ得られたガスセンサのNO^2検知特性は非常に高いことを確認した。(iv)メソ細孔とマクロ細孔が高次構造化したメソ・マクロポーラスSnO_2は,ガス拡散性が良好で表面積が大きいなどガスセンサ材料として極めて有用であることを明らかにした。
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