2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20360314
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
杉村 博之 Kyoto University, 工学研究科, 教授 (10293656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
邑瀬 邦明 京都大学, 工学研究科, 准教授 (30283633)
一井 崇 京都大学, 工学研究科, 助教 (30447908)
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Keywords | 分子メモリー / 金属錯体 / シリコン / 単分子膜 / 自己組織化 / フェロセン / 電気化学 / 光化学 |
Research Abstract |
電子集積回路の加工線幅が10nmを切るシングルナノ世代では、現在使われている半導体材料・金属材料・誘電体材料では、超微細化電子回路の構成要素としての要求仕様を満足できないという、材料工学的微細化の限界が懸念されている。キャパシターに電荷を蓄積することで情報ビットを記録するメモリーデバイスでは、キャパシターのサイズが極微化すると、現在の金属酸化物誘電体では、必要な電荷量を必要な時間保持することが困難になる。これに替わる新しい情報記録原理に基づいた材料・デバイスの開発が望まれている。本研究課題では、可逆的に酸化-還元を繰り返すことのできる有機金属錯体分子(Redox分子)を機能要素とする分子メモリーデバイスに関する研究を行った。実際には、電気化学活性錯体分子としてferrocene誘導体を選択し、研究を遂行した。昨年度に引き続き、Vinylferrocene(VFc), Ethynylferrocene(EFc), Ferrocenecarboxaldehyde(FcA)をシリコン表面に接合する研究を行い、被覆条件を精査した結果、より高品質な単分子膜を形成できるに至った。さらに、その電気化学応答を、シリコン基板に接合された状態と遊離した状態の双方で比較し、分子構造と酸化還元電位の関連について考察した。
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