2008 Fiscal Year Annual Research Report
水素吸蔵ナノ非平衡化合物の創製と中性子による水素の静的・動的構造の観察
Project/Area Number |
20360316
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
福永 俊晴 Kyoto University, 原子炉実験所, 教授 (60142072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 恵司 京都大学, 原子炉実験所, 助教 (80324713)
森 一広 京都大学, 原子炉実験所, 助教 (40362412)
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Keywords | 水素吸蔵材料 / 非平衡材料 / 中性子散乱 / 構造解析 / X線回折 / 構造因子 / 原子分布 / 水素 |
Research Abstract |
本年度は層間化合物として通常のグラファイトにメカニカルアロイングで入れた水素の存在状態を調べた。これまでの研究ではグラファイト中の水素はメカニカルアロイングすることにより形成されたダングリングボンドが水素原子をトラップすることが明らかとなった。そのトラップにおいても単なる結合だけではなく、そこに低分子の形を形成していることも明らかになってきている。その他、水素原子は層間にも存在し、その形態の解明はこれからの課題である。その他、水素吸蔵の特性を持つLaNi5結晶を水素雰囲気中でミリングすることにより、水素吸蔵とアモルファス化を行った。LaNi5結晶の結晶ピークはミリング時間に伴い、その強度が減少し、約120時間でほぼアモルファス化に至ることが分かった。本研究では、水素原子の観察に適した中性子回折によりその構造観察を行った。その時、水素は軽水素ではなく非干渉性散乱の少ない重水素を用いた。実験から得られた構造因子S(Q)を基にしてリバースモンテカルロ法を行うことにより、3次元構造モデルを形成させた。そのモデル構造から、水素原子の存在位置を3次元的に明らかにした。その結果、吸蔵水素原子量の増加にともない、吸蔵水素原子がどのような多面体位置に存在するかを明らかにすることができた。すなわち、吸蔵水素量の増加にともない、2Ni+2Laそして3Ni+La原子で形成される4面体内に存在する水素原子量の増加が明らかとなった。
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Research Products
(2 results)