2008 Fiscal Year Annual Research Report
低速電子線用多元系窒化物蛍光体の創製とその発光特性制御に関する研究
Project/Area Number |
20360320
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
解 栄軍 National Institute for Materials Science, ナノセラミックスセンター, 主幹研究員 (00370297)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広崎 尚登 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノセラミックスセンター, グループリーダー (80343838)
武田 隆史 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノセラミックスセンター, 主任研究員 (60344488)
李 遠強 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノセラミックスセンター, 研究員 (00469777)
李 会利 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノセラミックスセンター, 研究員 (90469776)
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Keywords | 窒化物・酸窒化物 / 蛍光体 / 希土類元素ドープ / FED / 電子線励起 / ガス圧焼結 |
Research Abstract |
本提案では、次世代の薄型テレビであるフィールドエミッションディスプレイ(FED)で必要とされる、数百kVの電圧で駆動する低速電子線で励起できる蛍光体を開発する。従来の蛍光体は、酸化物や硫化物系で研究開発されてきたが、耐久性と発光効率を両立するものは少なく、FEDを商品化するための問題となっていた。申請者らは、AlNやサイアロンをホストとした蛍光体の研究で実績があり、多元化によるバンドエンジニアリングにより導電性を付与するとともにホスト結晶の発光イオンの配位環境を制御して、FED用途の赤、緑、青色蛍光体を開発することを目的とする。 本年度はケイ素がAlN:Euの発光やEuの固溶における役割を検討し、AlN:Euの発光機構を解明することを試みた。一方、Ce^<3+>ドープしたLa-Si-O-N系蛍光体を合成し、さらにその電子線励起特性を測定した。以下に研究の概要を示す。 (1)ケイ素の添加による不純物が減少してAlN:Euの発光強度が増加することを示した。ケイ素はEuがAlN結晶に固溶を制御する上で重要な役割を果たしていると考えられた。 (2)TEM像ではAlN結晶のc軸方向に積層欠陥が見られた。格子像に対応して電子線回折でもc軸方向にストリークが見られ、積層欠陥が不規則配列していた。この積層欠陥位置にEuが存在していると考えられた。ちなみに、XANES法ではEuは2価で存在することが分かった。 (3)La-Si-O-N:Ce系青色蛍光体は結晶構造による発光スペクトルや輝度が異なり、バンド構造、配位環境、局所構造および導電性などが発光特性に影響を与えると考えられた。その中、La_3Si_8O_4N_<11>:Ceは441nmで発光してシャープなスペクトルを見られ、劣化も少なく、FEDへ応用が可能である。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] 酸窒化物蛍光体の電子線励起特性2009
Author(s)
解栄軍, 廣崎尚登, 武田隆史, BenjaminDIERRE, 関口隆史
Organizer
2009年春季 第56回応用物理学関係連合講演会
Place of Presentation
筑波大学,つくば市,日本
Year and Date
2009-03-31
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