2010 Fiscal Year Annual Research Report
低速電子線用多元系窒化物蛍光体の創製とその発光特性制御に関する研究
Project/Area Number |
20360320
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
解 栄軍 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノセラミックスセンター, 主幹研究員 (00370297)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広崎 尚登 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノセラミックスセンター, グループリーダ (80343838)
武田 隆史 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノセラミックスセンター, 主任研究員 (60344488)
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Keywords | 窒化物・酸窒化物 / 蛍光体 / 希土類元素ドープ / 電子線励起 / ガス圧焼結 |
Research Abstract |
本研究では、次世代の薄型テレビであるフィールドエミッションディスプレイ(FED)で必要とされる、数百kVの電圧で駆動する低速電子線で励起できる蛍光体を開発する。申請者らは、AlNやSi-Al-O-N系化合物をホストとした窒化物蛍光体をバンドエンジニアリングにぶり導電性を付与するとともにホスト結晶の発光イオンの配位環境を制御して、FED用途の赤、緑、青色蛍光体を開発することを目的とする。 22年度に引き続き、開発された白色LED用窒化物蛍光体のバンド構造や電性導を制御し、電子線励起発光強度を高めることを目指す。本年度では、下記通りの研究実績の概要を示す。 1)AlN-SiC固溶蛍光体を高温合成し、電子線励起特性を検討した。SiCがSi_3N_4と同じようにSi源を提供し、EuはAlNに固溶することが促進された。ただし、SiCがSiC_3N_4よりAlNに固溶しやすく、AlN:Eu蛍光体の発光強度が増加することが示した。一方、AlN-SiC固溶体が幅広い範囲に生成し、蛍光体組成の制御が相対的容易になってきた。 2)AlN:Eu^<2+>金蛍光体の局所構造を解明した。ウルツ鉱AlNの層間にEuとSiからなる層が挿入した構造をとることが分かった。Euは積層欠陥として存在することも確認した。 3)β-sialon : Eu^<2+>蛍光体の電子線励起特性。β-sialon:Eu^<2+>蛍光体は優れた緑色蛍光体として白色LEDへの応用が注目された。β-sialon : Eu^<2+>粒子表面に沈殿法によるIn203がコーティングされ、蛍光体の電導性の向上を図った。そして、電子線励起下での発光強度が5倍になることが示した。
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Research Products
(10 results)