2008 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ領域誘電率解析手法を用いたプラズマ・固相界面改質プロセスの研究開発
Project/Area Number |
20360329
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
江利口 浩二 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (70419448)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斧 高一 京都大学, 工学研究科, 教授 (30311731)
太田 裕朗 京都大学, 工学研究科, 助教
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Keywords | プラズマ / シリコン / 誘電関数 / レーザー / 欠陥層 / 界面層 / 分子動力学 / 電気容量 |
Research Abstract |
近年、MEMS(Micro-Electro-Mechanical System)、バイオ機能チップ、無機・有機材料を用いた機能素子の表面改質技術にプラズマ処理を用いたプロセスが注目されつつある。それらの主目的は材料表面の電子状態(広義の誘電率)を変化させることである。しかしながら、それら反応メカニズムは未だわかっておらず経験則に沿っている。本研究では、シリコンLSIをターゲットにして開発された、(1)"ナノ領域での電子状態の光学的及び電気的解析技術"と(2)"バイアス周波数重畳によるイオンエネルギー制御されたプラズマ技術"を融合させ、周波数重畳プラズマ処理により表面の電子状態を高精度に制御し、誘電率を変調する積層構造形成プロセスの実現を目指す。本年度は、ナノ領域誘電率解析システムの高精度化の1つとして、実用化を目指した汎用性の高い機器を用いたレーザー解析システムを構築し、技術の波及展開の可能性を実証した。また、真空チャンバーへの光学系、低温ステージ機構の取り付けにも着手した。さらに、Si基板を用いて、表面反応層の電気容量計測による誘電率解析手法を完成させた。空乏層を形成し、その領域での擬欠陥密度を算出する方法を提案し、プラズマ条件に対する表面・界面層の容量値変化を確認した。また、同時にサンプルステージの吸着性を向上(寄生容量低減)させた。さらに、分子動力学法を用いた表面反応機構の検討から、約3nmの表面層、約1nm界面層の存在を確認した。これらのプラズマ処理による界面層の光学定数の変化は、上記の電気容量解析からも妥当であることが判明し、プラズマプロセス時の平均イオンエネルギーに依存することがわかった。
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Research Products
(4 results)