2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20360345
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
伊藤 靖彦 Doshisha University, 理工学部, 教授 (20026066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 元 同志社大学, 生命医科学部, 教授 (30201263)
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Keywords | 金属ナノ粒子 / 溶融塩 / プラズマ誘起電解 / 溶融塩電解 / 放電電解 / 連続製造システム / 陰極放電 / 大気圧プラズマ |
Research Abstract |
本年度では、連続的にプラズマ誘起電解を行うための回転円板式連続電解装置を開発し、同装置を用いて、ナノ粒子の作製を行う際の溶融塩の供給速度、円板回転速度、電流値などのパラメータの最適化を試みた。この装置では、供給槽にアルゴン(Ar)ガスを導入することで、槽内に溶融・保持した溶融塩を電解槽へと圧送し、高速回転が可能な陽極円板上に連続的に供給する。そこで、まず溶融塩の供給速度を規定するために、溶融塩を圧送するためのArガスの導入流量と溶融塩の供給速度との関係について検討を行った。その結果、溶融塩を一定の供給速度で安定に供給できるArガス導入流量を見出すことに成功した。 次に、陽極円板の回転速度や電解電流値と作製粒子サイズとの関係について検討した。その結果、円板回転速度が増すに伴い、作製粒子が微細化し、特に1,700rpm以上の高回転速度領域で大幅に微細化できる可能性が見出された。また、二次粒子の形成が抑制される電流領域が示唆された。今後は、さらに円板の回転速度を高め、高速回転領域における作製粒子のサイズの変化とその再現性を確認する。次に、電流値と作製粒子のサイズとの関係について、特に、1.0A以下の小電流領域において詳細に検討し、パルス放電に最適な電流波形の条件(波高値、周期、デューティ比、周波数など)の絞込みに反映していく予定である。 また、自律型放電維持システムについては既に必要な電気回路の設計・製作を完了している。この回路を用いて、まずは自律型放電維持システムの構築において必要となる放電の駆動方式についての検討を行う。次に、電流波形条件の最適化の結果と組み合わせ、自律型パルス放電維持システムを制作する。そして、このシステムの完成次第、種々の電流波形を用いて作製粒子のサイズ制御について検討する予定である。
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Research Products
(5 results)