2008 Fiscal Year Annual Research Report
氷晶成長を利用した規則性マクロポーラスカーボンの創製と階層構造制御法の開発
Project/Area Number |
20360349
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田門 肇 Kyoto University, 工学研究科, 教授 (30111933)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 紀彰 京都大学, 工学研究科, 准教授 (70295749)
鈴木 哲夫 京都大学, 工学研究科, 助教 (50243043)
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Keywords | マクロポーラスカーボン / 氷晶テンプレート法 / 階層構造制御 / ゾルーゲル法 / レゾルシノール / ホルムアルデヒド / 炭素化 / 賦活 |
Research Abstract |
本研究は,レゾルシノールとホルムアルデヒドからゾル-ゲル重合で合成した有機ゲルの一方向凍結,凍結乾燥,炭素化,賦活によって,特殊なテンプレートを使用せずに「共連続構造」の規則性マクロポーラスカーボンモノリス(連続したマクロ流路を持つカーボン成形体)を製造する新しい方法を確立し,マクロ構造とナノ構造の階層制御(独立制御)法を開発することを目的とする。 有機湿潤ゲルに氷晶テンプレート法を適用して作製したマイクロハニカム状カーボンクライオゲル(CMH)は通常のカーボンクライオゲルと比べてメソ細孔容積が減少する傾向が見られ,凍結操作が主な原因であることが判明した。しかし,凍結操作はCMHの作製に不可欠であるので,マクロ構造形成後にエージング操作あるいは賦活操作を加えることによって,CMHのミクロ/メソ細孔特性の向上を試みた。その結果,HClを用いたエージングによってハニカム構造を維持しながらミクロ/メソ細孔容積を向上できることが明らかとなった。CMHのCO_2賦活においては,バーンオフが65%に達してもCMHはハニカム構造を維持していることが分かった。さらに,CMH前駆体の有機ゲルの合成条件とCO_2を用いたCMHの賦活を組み合わせれば,ミクロ細孔を選択的に発達,あるいはミクロ細孔とメソ細孔の両者を発達できることが分かった。HClエージングではユニークな細孔の発達が見られたが,ミクロ/メソ細孔の増加率では賦活操作のほうがより効果的である。本研究で作製した賦活CMHのBET表面積は1000m^2/g以上,メソ細孔容積は0.5cm^3/g以上であることから,規則性マクロポーラスカーボンは吸着材,触媒担体などへの応用が期待される。
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Research Products
(4 results)