2009 Fiscal Year Annual Research Report
氷晶成長を利用した規則性マクロポーラスカーボンの創製と階層構造制御法の開発
Project/Area Number |
20360349
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田門 肇 Kyoto University, 工学研究科, 教授 (30111933)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 紀彰 京都大学, 工学研究科, 准教授 (70295749)
鈴木 哲夫 京都大学, 工学研究科, 助教 (50243043)
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Keywords | マクロポーラスカーボン / 氷晶テンプレート法 / 階層構造制御 / ゾルーゲル法 / レゾルシノール / ホルムアルデヒド / 炭素化 / 賦活 |
Research Abstract |
本研究は,レゾルシノールとホルムアルデヒドからゾルーゲル重合で合成した有機ゲルの一方向凍結,凍結乾燥,炭素化,賦活によって,特殊なテンプレートを使用せずに「共連続構造」の規則性マクロポーラスカーボンモノリス(連続したマクロ流路を持つカーボン成形体)を製造する新しい方法を確立し,マクロ構造とナノ構造の階層制御(独立制御)法を開発することを目的とする。 マクロポーラスカーボン(ハニカム状カーボン)のハニカム開口径に及ぼす一方向凍結速度(冷媒温度と試料浸濱速度)の影響に検討を加えたところ,開口径は凍結速度が大きくなるにつれて小さくなることが分かった。次に,ゲル合成条件と賦活を組み合わせることによってメソ細孔特性とミクロ細孔特性を向上させた。その結果,ミクロ細孔のみが発達したハニカム状カーボン(BET表面積:2106m^2/g,ミクロ細孔容積:0.87cm^3/g,メソ細孔容積:0.06cm3/g)あるいはミクロ細孔とメソ細孔がともに発達したハニカム状カーボン(BET表面積:1948m^2/g,ミクロ細孔容積:0.57cm^3/g,メソ細孔容積:1.13cm^3/g)を作製でき,本研究の開発目標を達成していることが分かった。また,賦活操作を用いないで,カーボンゲルのメソ細孔を発達させるために,ハニカム状カーボン内での有機ゲルの重合,炭素化によって繊維状のカーボンをマクロ細孔内に形成する手法を提案した。その結果,メソ細孔容積の非常に発達した階層構造のカーボン材料を作製できることが分かった。以上の研究成果から,規則性マクロポーラスカーボンは吸着材,触媒担体などへの応用が期待される。
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Research Products
(5 results)