2010 Fiscal Year Annual Research Report
海洋深層水からのレアメタルの多元素同時分離回収システムに関する実証研究
Project/Area Number |
20360353
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
吉塚 和治 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (70191567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西浜 章平 公立大学法人北九州市立大学, 国際環境工学部, 准教授 (00347668)
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Keywords | 海洋資源 / レアメタル / 吸着分離 / 海洋深層水 / リチウム |
Research Abstract |
本研究ではリチウム、ストロンチウム、ルビジウムおよびモリブデンに対して高選択性を有する新規吸着分離剤を開発すると共に、これらのレアメタルの分離回収プロセスをハイブリッド化することにより、海水からの多元素同時分離回収システムを創成することを目的としている。平成22年度は以下の研究を行った。 (1)海洋深層水からの4元素同時分離回収の基礎実験 吸着カラムとポンプなどを組み合わせて、ラボスケールの4元素同時分離回収システムを製作し、海洋深層水からのリチウム・ストロンチウム・ルビジウム・モリブデンの吸脱着挙動、分離挙動対する実験条件の影響について詳細に調べた。4元素の中で、リチウムとストロンチウムは高い回収率を達成したが、ルビジウムとモリブデンは低い回収率に留まった。これについては今後も引き続き検討していく。 (2)海水からの4元素同時分離回収システムの実証試験 1ヶ月に亘るリチウム・ストロンチウム・ルビジウム・モリブデンの選択的分離回収の実証試験を海水からのレアメタル回収用パイロットプラントを用いて行い、吸着カラムモジュールの選択的分離特性の変化及び長期間の耐久性について評価した。パイロットプラントは、佐賀大学海洋エネルギー研究センターに設置してある海水リチウム回収基礎研究装置を仕様変更して「海水レアメタル同時回収基礎研究装置」として使用した。長期間の回収試験により、リチウムについては高い選択率と回収率を達成したが、ストロンチウムやルビジウム、モリブデンについては低い選択率と回収率に留まった。これについては今後も引き続き検討していく。
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Research Products
(17 results)