2010 Fiscal Year Annual Research Report
ポリマー複合粒子合成のためのクリーンプロセスの創生
Project/Area Number |
20360354
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
今野 幹男 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40125547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長尾 大輔 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50374963)
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Keywords | ソープフリー乳化重合 / 複合粒子 / 単分散 / チタニア / 異方性粒子 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、ソープフリー乳化重合を基盤技術として、無機成分の含有量や粒径が均一なポリマー複合粒子を合成するためのプロセスを検討した。無機成分としては、高誘電率や高屈折率充填剤としても知られるチタニアを選定し、チタニアナノ粒子を内包するポリマー複合粒子を合成することを試みた。その結果、昨年度検討した磁性ナノ粒子(マグネタイト)と同様に、チタニアナノ粒子を重合系に投入する時期が複合粒子の均一性に大きな影響を及ぼすことがわかった。具体的には、生成したポリマー粒子が分散安定に到達した後、チタニアナノ粒子の懸濁液を連続的に添加することで、単分散性の高いチタニア-ポリマー複合粒子を合成できることを明らかにした。 ここで得られた知見の拡張として、分散安定な球状チタニア粒子をコアとする異方性複合粒子の合成も検討した。同複合粒子は、重合性シランカップリング剤共存下でのソープフリー乳化重合を利用した2段階重合で合成した。一段目の重合で、チタニア球を架橋ポリマーで均一に被覆し、二段目の重合で架橋ポリマーシェルから異種ポリマーを突出させた。二段目の重合で投入するモノマー量で、ポリマー突出の度合が変化し、ダンベル型複合粒子と雪だるま型複合粒子を作り分けることができた。ダンベル型複合粒子に対して、1kHz~数MHz程度の幅広い周波数帯域の交流電場を作用させたところ、ダンベル型複合粒子は高い周波数帯域で電場と平行にPerl-Chain構造を形成する一方で、低周波数では電場と垂直な状態で複合粒子が集積することがわかった。
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Research Products
(6 results)