2009 Fiscal Year Annual Research Report
無機固体に構築した不斉反応場を利用する実用的不斉触媒の開発
Project/Area Number |
20360362
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
實川 浩一郎 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (50235793)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水垣 共雄 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (50314406)
満留 尊人 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (00437360)
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Keywords | 触媒反応 / 不斉反応 / 反応場 / 固体触媒 / ディールスアルダー反応 / モンモリロナイト / 有機触媒 / 固体化触媒 |
Research Abstract |
本研究では高効率・高選択的な触媒反応を環境調和条件で達成することを目指して、固体無機物が形成する層間を反応場として有効利用する新規な触媒不斉反応システムの構築を行なった。本年度は、(1)結晶性無機固体に固定化した有機触媒による不斉反応の検討、(2)固体表面をマクロリガンドとする金属錯体触媒種の固定化の検討、(3)触媒活性種の固定化の検討、を行なった。 特に、本年度は水溶媒中でのオレフィンのエポキシ化反応を可能とするアミノ酸触媒系を開発した。従来の金属活性中心を有する触媒から、より環境調和型の不斉合成を可能とすると期待される。特に、生体分子にも含まれる、あるいは安価で容易に入手できるアミノ酸の利用は、金属を必要としない新しい有機触媒系として注目される。各種アミノ酸分子のスクリーニングと反応条件の探索から、不斉源及び酸化活性種として最適な構造の探索を行っている。 さらに、ハイドロタルサイトの結晶化法を制御することで、従来よりも結晶性の高いハイドロタルサイトを調製することに成功した。このハイドロタルサイトは、有機分子の吸着能をもつことから、ハイドロタルサイトへのアミノ酸分子の固定化による固定化不斉触媒の開発に着手している。さらに、層状粘土鉱物であるハイドロタルサイトを用いた新たな高結晶性無機固体の創成法を見出し、触媒表面解析装置を用いた固定化触媒の表面状態の解析および得られた結果をもとに、より高選択的な固体不斉触媒への展開を行い有意な結果を得ている。
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Research Products
(7 results)