2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20360368
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上田 宏 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 准教授 (60232758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊原 正喜 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特任助教 (50391868)
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Keywords | 生物・生体工学 / 分析科学 / 蛋白質 |
Research Abstract |
本年度は,(1)抗原によるパニングとVH/VL相互作用評価の両方が可能な新規ファージディスプレイ系を用いた,オープンサンドイッチ(OS)法に適したペプチド認識抗体の取得と(2)抗体産生ハイブリドーマを用いたOS-ELISA用融合タンパク発現系の構築を試みた。(1)については,pDong1システム(Dong et al.,2008)を用いて,ニワトリリゾチーム認識抗体とオステオカルシンC末ペプチド(BGP-C)認識抗体を用いて,CDRランダム化ライブラリを作製した。ライブラリ選択により,それぞれヒトリゾチームへの結合能をもつクローン,よりBGP-Cへの親和性の高いクローンの取得に成功し,後者についてはOS-ELISAにも成功した。今後,より効率的に各種抗原に対する抗体が取得できるようライブラリ設計と多様性の増大,選択条件の最適化を進めたい。またこれに関連し,pDong1システムを用いてリン酸化ビメンチンペプチドの高感度なOS-ELISAにも成功した。 (2)については,相同組換えベクターを抗原NP特異的IgM産生細胞J(Vu1)に導入し,抗生物質にて選択することで高効率に抗体lgM定常領域遺伝子を分泌型アルカリフォスファターゼ(SEAP)遺伝子に置き換えることに成功し,Fd-SEAPキメラmRNAの検出とFab-AP蛋白質のEL工SAおよびWestern blotによる検出に成功した。今後他のlgM産生細胞への応用ならびに発現量の改良を試みたい。またRNAレベルでの組換えとして,抗NPIgMとSEAPをコードするpre-mRNA同士のtrans-splicing(TS)を試み,COS-1細胞を用いたモデル系でTS由来キメラmRNAの検出と,VH-SEAPならびにFab-SEAP蛋白質のELISAによる検出に成功した(lwasaki et al., BBRC, in press)。
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Research Products
(14 results)