2010 Fiscal Year Annual Research Report
非天然型膜構造を持つ有機溶媒耐性型の新規菌体触媒開発
Project/Area Number |
20360375
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
近藤 昭彦 神戸大学, 工学研究科, 教授 (40205547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 勉 神戸大学, 自然科学系先端融合研究環・重点研究部, 助教 (90436551)
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Keywords | タンパク質 / 酵素 / 非天然分子 / 酵母 / 細胞表層提示 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、非天然分子を修飾する酵素の探索及び改変を行った。酵素の基質特異性を改変するように作製したランダムライブラリを用いて酵素の探索を行った。基質特異性は改変させることに成功したが、いずれも酵素の活性が低下してしまい、酵素の活性を向上させるのは困難であった。そこで、特異的かつ非常に強固な相互作用を持つ分子ペアを用いて非天然分子を提示させることにした。ビオチン-ストレプトアビジンは非常に強固な相互作用を持つことが知られている。そこで、ビオチンを提示した酵母の作製を行った。表層提示のためのアンカータンパク質としてFlo1を用い、ビオチンを特異的に付加する大腸菌由来のビオチン化配列を付加したFlo1を酵母に発現させた。その際、大腸菌由来のビオチンリガーゼを同時に発現させることで、ビオチン化されたFlo1が表層に提示されるようにした。ウエスタンブロッティングより、Flo1の発現及びビオチン化が確認され、酵母の表層にビオチンを提示することに成功した。また、そのビオチンに対してFITCで蛍光標識されたストレプトアビジンが結合し、細胞表層に蛍光を有することが確認できた。同様に酵母由来のビオチン化配列、酵母由来のビオチンリガーゼを用いて検討を行ったが、こちらは酵母菌体内での発現は確認できたものの、ビオチン化は見られ無かった。これより、大腸菌由来のビオチン化配列、ビオチンリガーゼが適切であることが分かった。以上より、ビオチン-ストレプトアビジン相互作用を介して酵母表層に非天然分子を提示することに成功した。また、ストレプトアビジンの機能化をはかることで、今後様々な非天然分子を提示できることが可能となる。更には、酵素活性を向上させることで、非天然分子を結合した膜構造を有することが可能になると考えられる。
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[Journal Article] Displaying non-natural, functional molecules on yeast surfaces via biotin-streptavidin interaction.2010
Author(s)
Tanaka, T., Masunari, S., Ishii, J., Wakamura, K., Segawa, M., Fukuda, H., Kondo, A.
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Journal Title
Journal of Biotechnology
Volume: 145
Pages: 79-83
Peer Reviewed
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