2009 Fiscal Year Annual Research Report
航空宇宙機用CFRP構造の実験的衝撃荷重同定に基づく実時間損傷モニタリング
Project/Area Number |
20360379
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
福永 久雄 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (50134664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
胡 寧 千葉大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60250685)
岡部 朋永 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50344164)
亀山 正樹 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (30302178)
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Keywords | 損傷同定 / 衝撃損傷 / 損傷予測 / 荷重同定 / 位置同定 / モニタリング / CFRP / 航空機 |
Research Abstract |
将来の航空宇宙機用CFRP構造の信頼性・安全性の一層の向上を図るためには,工具落下や雹・鳥衝突等の異物衝突による衝撃損傷を非破壊的・自動的かつ実時間で検出する構造ヘルスモニタリングが重要となる.本研究では,圧電センサを内蔵したCFRP積層板,補強板,FWタンク等の構造を対象に,解析モデルを必要としない実験的衝撃荷重同定法に基づいて,異物衝突時の衝撃荷重位置・履歴を実時間で同定する手法を確立するとともに,同定した衝撃荷重履歴より衝撃損傷を実時間で検出する損傷モニタリング技術を開発することを目的としている.本年度得られた主要な成果は以下の通りである. 1.解析モデルを必要としない実験的衝撃荷重同定法を構築し,この関係を用いて多点荷重を受けるCFRP補強パネルの衝撃荷重位置・履歴の同定を行い,高精度の衝撃荷重位置・履歴同定が可能であることを明らかにした. 2.損傷前の伝達関数を用いることにより,衝撃損傷を有するCFRP積層板の衝撃荷重同定を行う手法を提案した.本手法の有効性を検証するため,SACMA試験片を用いた落錘衝撃試験を行い,衝撃荷重履歴が同定結果とよく一致することを示すとともに,最大衝撃荷重の情報よりはく離等の損傷の大きさを評価できることを明らかにした. 3.CFRP積層板,CFRP補強板,FWタンクに対して,衝撃時の圧電センサまでの弾性波の伝播時間差を用いた衝撃荷重位置同定法を開発し大幅に同定時間の短縮を図ることができた.衝撃荷重位置および履歴を1秒以内で同定することができ,その精度も良好であった.この結果,複雑なCFRP構造の実時間での衝衝荷重同定が可能となった.
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