2009 Fiscal Year Annual Research Report
硬質炭素膜を用いた極限環境適応型スマートコーティング
Project/Area Number |
20360380
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高木 敏行 Tohoku University, 流体科学研究所, 教授 (20197065)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三木 寛之 東北大学, 流体科学研究所, 講師 (80325943)
竹野 貴法 東北大学, 国際高等研究教育機構, 助教 (00451617)
足立 幸志 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (10222621)
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Keywords | トライボロジー / 硬質炭素膜 / 耐環境性 / スマートコーティング |
Research Abstract |
本研究では、衛星や宇宙ステーションなどの極限環境下でも低摩擦摩耗特性及び実用的な耐久性を有する硬質炭素膜の開発を目的として材料の特性評価を行った.本研究で開発する硬質炭素膜は耐摩耗性に優れるが絶縁体である硬質炭素(DLC)膜にナノサイズの金属を分散させている点が特徴であり、導電性を有している。膜の基礎特性の評価、宇宙環境に代表される高い真空度の環境下における摩擦摩耗特性を評価し、以下の成果を得た。(1)導電性をもたらす添加金属の種類と量によって膜の機械的・電気的特性が制御可能であることが示された。(2)導電性の抵抗温度係数は、絶縁体に金属クラスタが分散したグラニュラー構造モデルにより定性的に記述可能であることを示した。(3)高真空環境では、硬質炭素膜と機材との間にナノサイズの金属を分散させた層を設けることによって、膜と機材の密着性が向上し、耐久性も著しく向上することを見出した。(4)金属移着層と摩擦挙動の関係性について、移着層と荷重に関係性があり、摩耗粉中あるいは膜中の金属が選択的に移着層を形成することを発見した。以上の成果により、低摩擦・低摩耗現象ならびに電気伝導現象の定性的モデルを示すことができた。また、硬質炭素膜の環境制御摩擦摩耗特性の評価により、真空環境において従来の硬質炭素と同等以上の摩擦摩耗特性を得ることができた。
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[Presentation] CarbonCoat : Tribologically-based Design Strategies for Advanced Carbon Coatings2010
Author(s)
H.Miki, J.Fontaine, T.Sugawara, T.Takagi, T.Takeno, K.Adachi, K.Ito, M.Ruet, S.Bec, C.Guerret-Piécourt, M.Belin
Organizer
2010 Annual ELyT lab Workshop
Place of Presentation
アヌシー,フランス
Year and Date
2010-03-16
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