2009 Fiscal Year Annual Research Report
レーザーアブレーション誘起液体ジェットによる間欠パルスデトネーション
Project/Area Number |
20360383
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
永山 邦仁 Kyushu University, 工学研究院, 教授 (20040446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 貴史 九州大学, 工学研究院, 助教 (80363381)
梶原 隆司 九州大学, 工学研究院, 技術職員 (80423507)
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Keywords | アブレーション / 瞬間写真観測 / 液体ジェット / 微粒化 / デトネーション |
Research Abstract |
本年度は、昨年度に購入したパルスレーザーも含め、いくつかの種類の試験をおこなった。すなわち、本申請の現象について、基本的な特性把握は、水-空気系とし、(1)水面でのレーザーフルエンス、(2)入射レーザーエネルギーおよび、(3)レーザービーム強度分布、をパラメーターとして系統的な試験をおこない、その依存性を調べた。この中で、(3)のビーム強度分布については、非常に大きな依存性をもつことがわかったので、まず、ビーム強度分布形状が平坦な場合を標準的な条件として、それ以外のパラメーター依存性を試験し、最後にビーム形状依存性について調べた。その結果得られた知見をまとめると以下のようである。すなわち、 (1) レーザーアブレーション発生の臨界パラメータであるアブレーション閾値は、約20J/cm2程度である。この値は他のパラメータにそれほど依存しないことがわかった。もう一つ臨界フルエンス値があり、それは水面へ到達する前の入射ビームによるブレークダウンが生じる値であり、これは約30J/cm^2程度であることがわかった。 (2) 固体表面でのアブレーションと異なる大きな特徴の一つは、本現象が入射エネルギーにも依存する点である。フルエンス値を定めてエネルギーを変化させると、それに伴って集光面積が変化する。その結果、現象のスケールが変化することになり、大きな投入エネルギーの方が、現象のスケールも大きくなり、現象の時間履歴も長くなる。 (3) レーザービーム強度分布として、平坦型の他に、ガウス型およびドーナツ型分布を持つビームによって試験し、その結果を比較した。その結果、液体ジェットの発生とその進展、微粒化の過程すべてがビーム強度分布に依存していることが明らかになった。特に、最も高速のジェットを発生できるのはガウス型である。フルエンス値は固定した実験であるが、液体表面でのフルエンスの分布に依存して、表面層でのレーザーエネルギー吸収係数が異なるためであると考えられる。
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Research Products
(4 results)