2010 Fiscal Year Annual Research Report
レーザーアブレーション誘起液体ジェットによる間欠パルスデトネーション
Project/Area Number |
20360383
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
永山 邦仁 九州大学, 工学研究院, 名誉教授 (20040446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 貴史 九州大学, 工学研究院, 助教 (80363381)
梶原 隆司 九州大学, 工学研究院, 技術職員 (80423507)
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Keywords | アブレーション / 瞬間写真観測 / 液体ジェット / 微粒化 / デトネーション |
Research Abstract |
本年度は、これまでの実験結果をふまえて、次の事項を系統的に調査した。(1)レーザーフルエンス、(2)レーザービーム強度分布、(3)水以外の透明液体、などへの依存性である。昨年までの実験に引き続き、レーザービーム強度分布依存性を調査し、その依存性が非常に大きく、ガウス型の場合が最もレーザーエネルギー吸収が優れているという有用な結論が確認できた。ただし、それ以外の試験では、標準的実験条件として、平坦な強度分布を持つ場合に限定した。本研究の目指す目標は、各種の液体燃料の微粒化と燃焼(爆燃)等の現象とその応用であり、液体試料として、(1)水、のほかに、(2)エタノール、および(3)真空油、を選択して試験した。エタノールは揮発性が高く、液体ジェットの進展による微粒化ではなく、蒸発が進行する性質に着目し、真空油は逆に極めて揮発性は低く、粘度が高い特徴に着目した。実際に液体燃料を間欠反応させるためには、パルス的液体燃料供給機構とパルスレーザ照射とのタイミングを合わせる等の工夫が必要だが、インクジェット技術が確立されており、試験は不要と考えた。液体燃料の実験では、自然着火の可能性、および蒸発による液面高さ(液位)の変化により、時間とともに実験条件が変化することを避けるために、試料を液膜にして試験できるアセンブリーを考案して試験した。水の現象を標準としてそれと比較することにより明確な試料依存性が確認できた。(1)エタノールについては、液体リガメントの進展という現象が明確には生じず、アブレーションの初期段階から、微粒化、もしくは蒸発が生じる。蒸気雲の膨張速度は、水の場合よりやや速い程度である。これに対して、(2)真空油の場合は、粘度と不揮発性の双方の効果により、リガメントが形成されて微粒化が生じる。水の場合より微粒化の進行は遅い。いずれの場合も、着火そのものは確実に行えること等が明らかになった。
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Research Products
(3 results)