2009 Fiscal Year Annual Research Report
選択的薄膜形成技術を用いた石炭脱硫浮選の高効率化と鉱山酸性汚濁水の発生抑制
Project/Area Number |
20360401
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
廣吉 直樹 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 准教授 (50250486)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
恒川 昌美 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40002026)
伊藤 真由美 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教 (10339690)
五十嵐 敏文 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90301944)
福嶋 正巳 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40344113)
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Keywords | 石炭 / 黄鉄鉱 / カテコール / Si / Ti / 薄膜形成 / サイクリックボルタンメトリ / 酸化還元 |
Research Abstract |
平成21年度は,黄鉄鉱および石炭試料の濡れ性に及ぼすキャリアマイクロエンカプセレーション処理(CME処理)の効果を把握し,黄鉄鉱/石炭の分離浮選に対するCMEの効果を検証した。50mL三角フラスコにTi^<4+>あるいはSi^<4+>のカテコール(1,2-dihydroxybenzene, C_6H_4(OH)_2)錯体溶液10mlと粒子径106-150μmの黄鉄鉱あるいは石炭粉末試料を1g添加して所定時間振とう撹拌してCME処理を施し、動的接触角測定および動的バブルピックアップ試験により粒子の濡れ性に及ぼすCMEの効果を調べた。その結果,錯体濃度0.5mM,pH4-10,処理時間1h以内の範囲で黄鉄鉱は親水化されたが,石炭は親水化されず疎水性のままであった。 ついで、錯体濃度0.5mM,自然pH,処理時間1hの条件でCME処理を施した試料に関して,ハリモンドチューブ浮選試験を行い,石炭と黄鉄鉱の浮選分離に及ぼすCME処理の効果を調べた。CME処理を施さない場合,石炭および黄鉄鉱は共に高い浮遊率でフロスに回収された。他方,CME処理を施した場合、石炭は未処理の場合とほぼ同様にフロスヘ浮遊・回収されたが、黄鉄鉱の浮遊率は低下した。すなわち、CME処理により黄鉄鉱のみが選択的に親水化され,石炭と黄鉄鉱の浮選分離の効率が改善された。CME処理は,捕収剤としてケロシンを添加した場合にも有効で,石炭/黄鉄鉱の浮選分離の効率を著しく改善した。
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Research Products
(1 results)