2009 Fiscal Year Annual Research Report
内部導体装置での電子バーンシュタイン波によるオーバーデンスプラズマ研究
Project/Area Number |
20360413
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小川 雄一 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (90144170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 善章 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (80182765)
古川 勝 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (80360428)
斉藤 晴彦 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教 (60415164)
森川 惇二 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教 (70192375)
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Keywords | 炉心プラズマ / 電子バーンシュタイン波 / 内部導体装置 / オーバーデンスプラズマ / 高ベータ |
Research Abstract |
高ベータプラズマの閉じ込めを目的としたMini-RT装置では、高温超伝導コイルを磁気浮上させることでできる惑星型の磁場でプラズマを閉じ込めている。このプラズマ実験において通常の電子サイクロトロン加熱による遮断密度を大きく越えたオーバーデンスプラズマの生成が確認されており、これは電磁波が遮断密度を持たない電子バーンシュタイン波(EBW)にモード変換し、サイクロトロン高調波共鳴によって加熱が行われていると考えられる。Mini-RT装置での今までの研究では、EBWの特徴である短波長の静電モードの波を観測した。今回はアンテナで励起された電磁波モードの伝搬・変換特性を評価すべく磁気ループアンテナによる電磁波モードの観測を行った。モノポールアンテナの受信信号が電場成分の変化を、ループアンテナで磁場成分の変化を計測することを目指している。磁場の3成分を同時測定すべくループアンテナをループ面が直角3方向に向くように設置し、アンテナを前後に動かして計測を行った。 モノポールアンテナによる静電波モードの測定では、UHRより高密度側に短波長の静電モードが観測されており、これはモード変換したEBWであると言える。一方、ループアンテナの測定結果は、プラズマがほとんど無いトーラス外側部では、長波長の波となっている。これはアンテナが励起した電磁波(またはうすいプラズマ中のX波)である。これがUHR領域に近づくと短波長のモードが観測された。ただしUHRの位置より弱磁場側に位置している。UHR近傍では、L-Cutoffで反射されたX波と、UHR近傍でモード変換したEBW波が混在する。分散関係によると、UHRより弱磁場側にモード変換する前のX波が染み出している。従って、今回観測したループアンテナの電磁波モードは、このX波であると推察できる。
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