2012 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッドマイクロカプセルによる放射性核種の精密分離システムの開発
Project/Area Number |
20360417
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三村 均 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10091753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和久井 喜人 独立行政法人産業技術総合研究所, 東北センター, 主任研究員 (10358369)
林 拓道 独立行政法人産業技術総合研究所, 東北センター, 主任研究員 (20344228)
佐藤 修彰 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (70154078)
小山 真一 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 大洗研究開発センター, 主任研究員 (70421782)
新堀 雄一 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90180562)
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Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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Keywords | 核種分離 / マイクロカプセル / イオン交換 / 溶媒抽出 / 模擬高レベル廃液 |
Research Abstract |
平成24年度は、マイクロカプセル(MC)による精密分離システム開発で、工学的に課題となる耐放射線性と安全性の評価および物質収支解析を行ない、工学的成立性を評価した。 MCの耐放射線性評価試験を、Co-60照射施設(東北大学、JAEA高崎)で、4.38E8 Rまで照射して実施した。表面観察、赤外吸収スペクトル変化およびバッチ吸着特性を調べ、1.0E7 R照射までは構造安定性・核種吸着性が保持されることを確認した。熱的には、アルギネート担体は190℃以上で分解することから、100℃程度までは構造が安定に機能し、高レベル廃液処理での高温カラム操作でも耐久性は保持されることが分かった。化学的には高硝酸濃度(~5M)でも極めて安定であり、ゲル構造は水素結合架橋により保持されることを確認した。一方、高濃度Na塩およびアルカリ共存下では、膨潤傾向となり、構造安定性、吸着速度の低下が観察された。Cs溶離液としてのアンモニウム塩溶液は、腐食性および化学的安定性の観点から、塩酸形および硝酸系よりも、炭酸系が好ましい。 本精密分離プロセス内での単位時間あたりの物質収支の試算を、ALG、AWP-MC、KCuFC-MC、抽出剤(MIDOA、LIX63、TOA)内包MCカラムで実施した。分離後の溶離による単離操作においても、相互分離特性を向上でき、精密分離システムの各成分に対する回収率は、Ru及びTcを除き90%以上となることが分かった。以上のことから、マイクロカプセルは、高レベル廃液中でも安定性を保持し、核種分離機能が保持され、コンパクトで効率的な分離システムの構築が可能であることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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