2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20360423
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
横山 啓一 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究主幹 (60354990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 雷士 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究職 (50455276)
市原 晃 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究主幹 (60354784)
黒崎 譲 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究副主幹 (60370392)
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Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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Keywords | 同位体選択 / 多段階誘導ラマン / カスケード励起 / 窒素分子 / 運動量画像分光 / 回転状態分布 / ハロゲン化アルカリ分子 / 塩化カリウム分子 |
Research Abstract |
理論的研究では、実験的研究の作業分子であるハロゲン化アルカリ分子の例としてLiCl及びCsI+の精密ポテンシャルエネルギー曲線を計算し、実験に有効な指針を提供した。一方、高回転準位にある分子の結合解離プロセスについての理論的研究では、前年度までに開発した振動と回転を同等に扱えるコードを用いて、同位体選択的分解のシミュレーションを実施した。その結果、選択的解離が可能であることを示し、分子内カスケード同位体分離スキームを完結させることが出来た。これらの成果を論文発表2件、国際会議1件、国内学会4件の発表に結びつけた。 実験的研究では、窒素分子の多段階誘導ラマンによるカスケード回転励起の研究を継続した。前年度観測した回転状態分布移動の兆候を手がかりとして、レーザーの集光強度や位置決め精度の最適化を通してより確度の高いテータを得ることに成功した。その結果、室温大気圧下での分布移動が可能であることを確実にした。この成果を2013年6,7月の国際会議2件で報告する。残念ながら同位体選択性の実験に関しては、担当者転出の影響もあり同位体試料導入装置の完成までとなった。なお、本実験と全く同じ窒素分子の多段階誘導ラマンによる同位体選択性実証実験が、極低温ながら、2012年7月にZhdanovicらにより報告された[PRL109,043003]。本研究の結果と合わせて考えると、高温で威力を発揮する本同位体分離法が間接的に実証されたといえる。一方、光分解運動量画像分光を用いた実証実験では、KCl分子の運動量画像取得に成功し、回転状態分布を反映していることを確認した。この成果は、本同位体分離法を実用化する際に必須となる、テラヘルツ波を用いた原理実証実験に不可欠の技術であり、2013年6月の国際会議で発表する。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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