2008 Fiscal Year Annual Research Report
熱中性子ビームを利用した中性子線量計の2次元微分校正法の開発
Project/Area Number |
20360426
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
原野 英樹 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 計測標準研究部門, 主任研究員 (60302775)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 哲郎 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測標準研究部門, 研究員 (70415793)
瓜谷 章 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (10213521)
松江 秀明 日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究副主幹 (30354864)
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Keywords | 原子炉 / 熱中性子ビーム / 中性子線量計 / 校正法 / パルスビーム |
Research Abstract |
本課題で提案した2次元微分校正法を実施するうえで必要不可欠な装置であるビームチョッパー、中性子をモニタするための透過型中性子検出器、小型中性子検出器の作製を行った。チョッパーは、原子炉からのビームをパルス化し、かつバックグランドを増やさず、時間分解能に大きな影響を与えてはならないので、ガンマ線発生がない遮蔽材である6LiFを利用し、回転周期50Hz、スリット幅0.5mmの仕様で作製された。透過型中性子検出器は、低ガス圧の^3Heガス計数管であり、原子炉からの中性子フラックスの変動をモニタする。小型中性子検出器は、1mmΦ×1.5mmtの^6Li-glassシンチレータにライトガイドとしてプラスチックファイバーを取り付けた構造である。それぞれの装置は、JRR-3M即発ガンマ線分析装置のビームラインにインストールされ、2009年2月27日〜3月1日に試験を行った。^6LiF薄膜とシリコン半導体検出器による熱中性子検出器を用いて中性子飛行時間(TOF)法による中性子スペクトルの測定を行うことができた。また、マルチパラメータシステムを用いて、TOFと検出器からの波高出力の2次元測定が可能なことも確かめられた。2種類の中性子モニタ検出器によって、中性子フラックスの時間変動情報が確実に得られることも確かめられた。本研究課題で提案した手法を実証試験するための準備を予定通り整えることができた。
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Research Products
(1 results)