2009 Fiscal Year Annual Research Report
染色体運動、染色体構造形成を介した減数分裂期組換えの制御メカニズム
Project/Area Number |
20370003
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
篠原 彰 Osaka University, 蛋白質研究所, 教授 (00252578)
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Keywords | 染色体 / 減数分裂 / 相同組換え / テロメア / 核膜 |
Research Abstract |
減数分裂期の組換えは、体細胞分裂期の組換えと大きく異なり,交叉型組換え体を生じること,姉妹染色体間より相同染色体間で高頻度起きること,その数と分布が染色体あたりで制御を受けているといった様々な特徴がある。組換えが高頻度で起こるばかりでなく、減数分裂期の組換え反応は染色体構造、染色体配置の劇的な変化と劇的な動きを伴う。相同染色体が対合したシナプトネマ複合体,あるいはテロメアが中心体の近傍にクラスタリングしたブーケ構造がその代表である。このような染色体構造、配置の機能についても不明な点が多い。出芽酵母をモデル生物として,減数分裂期のおける染色体構造,動きの制御と組換え反応の関係について解析を行っている。 減数分裂期のテロメアの運動の分子機構を知るために、細胞周期の調節に関わる2つのキナーゼcyclin-dependet kinase, Dbf4-dependent kinaseの影響を調べたところ、この2つのキナーゼがテロメアの動きに重要であることが分かった。特にテロメア運動に関わる核膜構成因子の1つMps3の局在に影響があることも分かった。2つの細胞周期キナーゼがMps3をリン酸化することも確認した。さらに、このリン酸化がテロメア結合タンパク質とMps3どの結合に大切であることを示した。これらの結果から、リン酸化制御により核膜の動的状態を変え、染色体の動きを制御すると言う新しいモデルを提唱した。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Collaborative Action of Brcal and CtlP in Elimination of Covalent Modifications from Double-Strand Breaks to Facilitate Subsequent Break Repair.2010
Author(s)
Nakamura K, Kogame T, Oshiumi H, Shinohara A, Sumitomo Y, Agama K, Pommier Y, Tsutsui KM, Tsutsui K, Hartsuiker E, Ogi T, Takeda S., Taniquchi Y.
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Journal Title
PLoS Genetics 4
Pages: e1000828
Peer Reviewed
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